不動産賃貸経営の開業準備と節税対策
会社員です。2021年3月に賃貸経営を前提として中古住宅購入し、開業準備として建築士へリフォーム設計など業務委託費を既に支払いしています。工務店からリフォーム見積取得し、①2021年12月迄の工事完成と年末迄の開業、②年を跨いで2022年2月迄の工事完成とその後の開業で、節税面でどちらが有利となりますか?会社に怪しまれないように通期合算でできる限り大幅なマイナス申告しないように数年に渡り平準化できればと思います。
荒井会計事務所
- 認定アドバイザー
- 群馬県
税理士(登録番号: 63578), 公認会計士(登録番号: 35025), 社労士(登録番号: 13120156), 行政書士(登録番号: 16140764), 中小企業診断士(登録番号: 421403)
はじめまして。
今回のケースは、賃貸経営にかかるリフォーム費用ということですので、
考える上で必要な"事業の用に供した日"がをいつにするかという点と償却した場合の考え方について原則から回答していきたいと思います。
まず減価償却を開始するには事業の用に供した日以降に月ごとに償却を開始します。つまり、資産を購入(完成)しただけでは経費化(償却)は開始することができません。では実際の入居が決まらないと開始することができないかというと、賃貸物件の場合には、入居募集を現実的に開始しした日の属
する月から経費化が開始すると考えられています。また土地や建物の取得に直接的にかかる費用(取得に伴う仲介手数料や、設計料など)については、上記の取得費用(資産額)に含めていただく必要がありますので、事業の用に供するまで費用化ができません。取得価額については以下に通達リンクを用意しましたのでご参考としてください。
次に減価償却に関する考え方ですが、償却は月数での計算となりますので、事業の用に供した日が属する月からの償却になります。そのため、建物の工事のためのキャッシュアウトはすでに行なっていらっしゃることを考えれば開始が早い方が回収も早くなると考えられます。
そのため、いちはやく税額を少なくするという観点で考えた場合には、①の(2021年に所得税額は会社員ということですので発生することを考えれば)2021年の残りの月数も少ないことから入居募集を開始したものの赤字ということになる可能性が高いことから、2021年中に給与所得と損益通算することで税額を減らすは可能であると考えられます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5400-2.htm
(事業の用に供した日 国税庁)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_03_01.htm
(固定資産の取得価額 国税庁)
- 回答日:2021/09/26
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分かりやすく解説いただきましてありがとうございました。とても参考になりました。
投稿日:2021/09/26
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税理士(登録番号: 120363), 公認会計士(登録番号: 16849)
減価償却は、事業開始からですので、2021年に支出したものは、資産計上して、2022年から減価償却をして費用化するのがいいんじゃないでしょうか?
- 回答日:2021/09/25
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- 認定アドバイザー
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税理士(登録番号: 120363), 公認会計士(登録番号: 16849)
リフォーム費用は、資産計上すべき金額になりそうだと思われますので、
①でも②でも、そんな変わらない感じですね。
何をもって節税というかわかりませんが、
単に単年度の税額が減ることであれは、①かなと思いますが、
トータル期間での節税なら、どちらでも変わらないですね。
- 回答日:2021/09/25
- この回答が役にたった:1
返信ありがとうございます。素人質問で申し訳ございませんが、仮に②の場合、2022年に申告で2021年発生した中古住宅建物減価償却や設計士業務委託費を含めて遡って2022年に盛り込んで申告することは可能でしょうか?可能な場合、2022年に開業する場合の経過措置の制度や前提条件などがあればアドバイスいただけますと幸いです。仮に開業していない2021年に発生した費用を特別な繰り越し対応が必要かと素人的に思った次第です。
投稿日:2021/09/25
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