シンガポール企業への出資方法（法人・個人）と配当（課税）について
先日、合同会社を立ち上げました。
また、現在シンガポール企業への出資（300万円程度）を検討していますが、新設した合同会社としての出資と個人としての出資のどちらが良いか迷っています。
配当は200～300万円/年になる見込みです。
法人か個人の出資のどちらが良いか？ また、節税対策として考えられることは有りますでしょうか？
シンガポールは法人税率が20％未満のため、状況次第では日本でのタックスヘイブン対策税制（外国子会社合算税制）の適用の可否を検討された方が良いかもしれません。
具体的にはご質問者様のシンガポール法人への出資比率が10%以上で、かつ、シンガポール法人の日本法人及び日本居住者の出資比率が50%超である場合には、日本でタックスヘイブン対策税制（外国子会社合算税制）の適用の可能性があります。
→本税制が適用される場合、シンガポール法人の課税所得相当額を日本の株主の日本での課税所得計算に織り込むことになります（株主が法人の場合は法人税課税、株主が個人の場合は雑所得(総合課税）として所得税課税）。
この点、シンガポール法人が実業を営んでいる場合などは本税制の適用除外になることがありますが、「配当等、利子等、有価証券の貸付対価、有価証券の譲渡損益、デリバティブ取引損益、外国為替差損益、その他の金融所得、保険所得、固定資産の貸付対価、無形資産等の使用料、無形資産等の譲渡損益」など、実質的活動のない事業から得られる所得については当該所得のみは本税制の適用対象になりますのでご留意ください。
→シンガポール法人はキャピタルゲインが非課税なので金融所得が生じるケースが多いため、上記「実質的活動のない事業から得られる所得」が生じていることが散見されます。
- 回答日：2025/01/16
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4. 節税対策
法人（合同会社）の場合
受取配当等の益金不算入制度の適用
配当金を役員報酬として支給
法人税率を考慮した所得金額の調整
個人の場合
配当控除の適用
配当所得と他の所得との損益通算
- 回答日：2025/01/16
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3. どちらが良いかの判断
法人と個人のどちらで出資するのが良いかは、個々の状況や所得水準、他の所得との兼ね合いによって異なります。
法人（合同会社）での出資が向いているケース
事業規模が大きく、法人税率が所得税率よりも低い場合
受取配当等の益金不算入制度の適用を受けられる場合
役員報酬として配当金を支給することで、給与所得控除の適用や所得分散による節税効果を期待できる場合
出資額に対する責任範囲を限定したい場合
個人での出資が向いているケース
所得金額が少なく、所得税率が法人税率よりも低い場合
配当控除の適用を受けられる場合
配当所得と他の所得との損益通算を行いたい場合
事業規模が小さく、個人名義での取引で十分な場合
- 回答日：2025/01/16
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2. 個人として出資する場合
配当金の課税
シンガポール企業からの配当金は、日本の所得税法上、配当所得として総合課税の対象となります。
配当所得は、他の所得（給与所得、事業所得など）と合算して課税されるため、所得金額によっては税率が高くなる可能性があります。
ただし、配当控除の適用を受けることで、一定の金額を所得税額から控除することができます。
節税対策
配当所得と他の所得との損益通算を行うことで、課税対象となる所得金額を減らすことができます。
また、配当控除の適用を受けることで、所得税額を減らすことができます。
ただし、配当所得は総合課税の対象となるため、所得金額によっては税率が高くなる可能性があります。
その他
個人で出資する場合、出資額に対する責任範囲は限定されません。
また、個人名義で契約や取引を行うため、事業活動の幅が法人に比べて狭まる可能性があります。
- 回答日：2025/01/16
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1. 法人（合同会社）として出資する場合
配当金の課税
シンガポール企業からの配当金は、日本の法人税法上、受取配当として益金に算入されます。
ただし、一定の要件を満たす場合、受取配当等の益金不算入制度の適用を受けることができ、課税対象となる金額を減らすことができます。
益金不算入制度の適用要件は、配当を支払う法人の株式保有割合や保有期間などによって異なります。
節税対策
配当金を役員報酬として支給することで、給与所得控除の適用や所得分散による節税効果が期待できます。
ただし、役員報酬は法人の損金として算入できる金額に制限があるため、注意が必要です。
また、合同会社の場合、法人税率が所得金額に応じて変動するため、所得金額を調整することで節税効果を高めることができます。
その他
合同会社の場合、出資額に応じて出資者の責任範囲が限定されるため、個人で出資する場合に比べてリスクを抑えることができます。
また、法人名義で契約や取引を行うことができるため、事業活動の幅が広がります。
- 回答日：2025/01/16
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合同会社としてシンガポール企業へ出資する場合、配当金は法人税の課税対象となり、受取配当等の益金不算入制度の適用が検討できます。一方、個人として出資する場合、配当金は所得税の課税対象となり、総合課税として扱われます。
節税対策としては、合同会社の場合、配当金を役員報酬として支給することで、給与所得控除の適用や所得分散による節税効果が期待できます。また、個人で出資する場合は、配当所得と他の所得との損益通算や、配当控除の適用を検討できます。
どちらが良いかは、個々の状況や所得水準、他の所得との兼ね合いによって異なります。
- 回答日：2025/01/16
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