日本への永久帰国に伴う海外送金について
私たちは現在海外に居住しており、近いうちに日本へ移住を予定しています。
私(日本国籍保持)と夫(外国籍、日本の配偶者ビザ取得予定)の2人家族です。
日本への帰国前に海外で住んでいた自宅を売却し、その売却代金と海外での貯金を日本に送金することを検討しています。自宅の売却代金はそのまま日本での住宅購入にあてる予定です。
お金は贈与税がかからないように、私名義と夫名義の日本の銀行口座に均等に送金しようと考えています。
また、夫名義の日本口座を新規開設する必要があるため、送金は帰国後に行う予定です。
この場合、送金や日本への資産移動に伴い、所得税・贈与税などの課税対象となる可能性があるかどうか、ご教示いただけますでしょうか。
また、税務上注意すべき点があれば併せてご教示いただけますと幸いです。
日本へ移住されたタイミングで日本の税務上は日本居住者になられるかと思いますが、日本においては居住者は居住者と非永住者に分類されます。
この点、非永住者とは、居住者のうち、過去10年間に日本に住所または居所を有していた期間の合計が5年以下の外国人を指します。旦那様は日本国籍を有していない外国人に該当するかと思いますので、過去10年間の日本居住年数次第では非永住者に該当する可能性があります。
そして、非永住者については国外源泉所得は日本で課税されませんが、非永住者になってから国外源泉所得が生じた年度内に日本へ海外送金する場合は海外送金時点で海外送金に対して日本で課税が生じることになります。
従って、仮に日本移住後も旦那様に国外源泉所得(日本以外で獲得する所得)がある場合は、送金のタイミングの検討が必要になると思います。
- 回答日:2025/07/30
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海外のご自宅は日本に帰国する前(非居住者のうち)に売却することを強く推奨します。これにより、売却益は原則として日本の所得税の課税対象になりません。帰国後に売却すると、その利益は日本の所得税の対象となります。
次に、贈与税のリスクです。ご夫婦それぞれの口座へ均等に送金する行為は、資金の出所によっては贈与と見なされる可能性があります。その資金がご夫婦の共有財産であることを客観的に証明できる資料(収入証明や口座履歴など)を準備することが重要です。
また、外国籍のご主君は、帰国後「非永住者」として、海外から日本へ送金された資金が課税対象となる可能性があるため注意が必要です。
実務上、100万円を超える海外からの送金は金融機関から税務署へ報告されます。後日、資金の出所について説明を求められる可能性があるため、自宅の売買契約書などの関連資料は必ず保管してください。
- 回答日:2025/07/28
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