廃業後、 個人で車を所有。その後売却した場合 確定申告は必要か
13年目の個人事業主です。病気のため廃業することになり。車など資産の売却を行っています。そこで 、廃業してからしばらくの間 個人所有 として 車を2台とも運転していたんですが、体調の面からも売却をせざるを得なくなりました。そこで思ったことは この場合は、確定申告の必要性はあるかとのことです。よろしくお願いいたします。
廃業後に個人所有として使用していた車を売却した場合、確定申告の必要性は売却益の性質によります。
事業用資産としての売却
廃業時に事業用として計上されていた場合、売却益(譲渡所得や事業所得)として申告が必要です。
個人資産としての売却
廃業後に一定期間、個人使用していた場合は「生活用動産」とみなされ、売却益が非課税となる可能性があります。ただし、取得価額より大幅な売却益がある場合は課税対象(譲渡所得)となることも。
- 回答日:2025/02/19
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廃業後の資産売却と確定申告の必要性
事業を廃業した後に事業用資産(車など)を売却した場合、確定申告が必要になるかどうかについて、以下のポイントを確認します。
① 確定申告が必要なケース
以下の場合には、確定申告を行う必要があります。
廃業前に使用していた事業用資産(車)の売却益が発生した場合
事業で使用していた車は、事業資産(固定資産) であり、売却時に「事業所得の売却収入」または「譲渡所得」として扱う必要があります。
廃業後に売却した場合でも、売却益が発生した場合は課税対象 となります。
売却益が発生した場合(簿価より高く売れた場合)
廃業時の未償却残高(簿価)と売却価格を比較し、利益が出た場合は確定申告が必要 となります。
年間の所得(売却益を含む)が基礎控除(48万円)を超える場合
事業以外の収入(売却益を含む)が48万円を超える場合、確定申告が必要です。
② 確定申告が不要なケース
以下の場合は、確定申告は不要となる可能性があります。
売却価格が簿価以下だった場合
事業用車両を売却した際に、売却価格が簿価以下であれば損失となるため、確定申告の義務はない です。
例えば、車両の簿価が10万円で、売却額が8万円の場合、損失が発生するため確定申告不要。
事業用ではなく、完全に個人所有に変更してから売却した場合
廃業後、車を個人資産として使用してから一定期間経過し、事業との関連がなくなった後に売却した場合 は、事業所得ではなく、生活用動産の売却 として非課税となる可能性があります。
ただし、廃業直後の売却や、名義変更せずに事業用車両のまま売却した場合は、事業所得扱いとなるため、確定申告が必要になる可能性が高い。
③ 確定申告が必要な場合の仕訳・計算方法
事業用車両の売却益が発生した場合、売却額と未償却残高を比較して、利益が出た場合には、以下のように計算します。
売却益の計算方法
売却価格 - 簿価 = 売却益(事業所得)
【例】
車両の簿価(未償却残高):5万円
売却額:10万円
売却益:10万円 - 5万円 = 5万円(事業所得)
この5万円は事業所得として確定申告に計上する必要があります。
仕訳(売却時の処理)
借方:現金(または普通預金)/100,000円
借方:減価償却累計額/○○○○○円
貸方:車両(簿価)/50,000円
貸方:事業所得(固定資産売却益)/50,000円
④ まとめ
✅ 売却価格が簿価より高ければ、確定申告が必要(事業所得として計上)
✅ 売却価格が簿価以下なら、確定申告不要
✅ 完全に個人所有に切り替えてから時間をおいて売却した場合、生活用動産として非課税になる可能性あり
✅ 年間の所得(売却益含む)が48万円以下なら、所得税の申告は不要(住民税申告は必要な場合あり)
体調が優れない中での手続き、大変かと思いますが、ご無理のないようご対応ください。
必要に応じて税務署や税理士に相談しながら進めると安心です。
- 回答日:2025/01/29
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