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事業に使っている倉庫の災害について

    事業に使っている倉庫があるのですが、この度、風災で屋根が大きく破損して補修に費用がかかったのですが、保険が降りたので7割程度は賄うことができました。
    その場合、確定申告のときに経費に落とせるのは残りの3割になってしまいますか?
    資産損失という規定で、屋根の時価がいくら減額したのかを計算して、そこから保険金を差し引いて経費になる金額を出す場合もあると書かれていたのですが、こちらの規定で考えた方がよいのでしょうか?

    【結論】
    修理費用の全額(100%)は、原則として「修繕費」として経費計上が可能です。
    そして、保険金で受け取った7割分は、「雑収入」として収益計上します。
    つまり、「経費3割のみ」とする必要はありません。

    【処理の考え方】
    1. 修理費用全額(例:100万円) → 修繕費として経費
    2. 保険金の受取(例:70万円) → 雑収入として益計上

    このように、経費と収入をそれぞれ独立して処理します。

    【なぜそうなるのか(法的根拠)】
    • 法人税法または所得税法上、「修繕費」は実際に支出した金額を費用とするのが原則です(資本的支出でなければ)。
    • 一方、保険金収入は「損害保険金等の収入」として、雑収入等の収益科目に計上することが求められています。

    【例:数値付きイメージ】

    ・屋根の修理費:100万円
    ・保険金:70万円支給

    → 処理としては以下の通り:

    ● 経費処理:
    借方:修繕費 1,000,000円
    貸方:現金(または未払金) 1,000,000円

    ● 保険金受領:
    借方:預金 700,000円
    貸方:雑収入 700,000円

    → 最終的な所得への影響は、差額の30万円が利益圧縮効果をもたらす形になります。

    【資産損失・時価評価の話について】

    ご質問にある「資産損失」や「時価評価からの差額で経費にする」という処理は、以下のようなケースに適用されます:
    • 倉庫が全壊・滅失・使用不可になったような大規模損害
    • 修理では済まないため、帳簿価額を減額して損失計上する必要がある場合
    • 「資産除却損」や「災害損失」として、固定資産の簿価調整が必要なケース

    → 今回のように「修理で復旧した」「通常の補修レベルで済んでいる」場合には、この処理は不要で、修繕費+雑収入処理が妥当です。

    • 回答日:2025/04/19
    • この回答が役にたった:0
    • ありがとうございます。
      書き忘れていましたが、個人事業者でやっております。
      損害保険金は非課税と思いましたので、その場合はどうなるかご確認をお願いできますか?

      投稿日:2025/04/19

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