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源泉所得税の会計処理において、定額減税と年末調整の分の処理をしたら、預り金がマイナスになった。

    源泉所得税に関する預り金の会計処理についてご相談です。

    現在、下記のように源泉所得税にかかわる「預り金」の推移がありました。

    預り金の金額推移(源泉所得税)
    ※定額減税の影響を含む

    年月   |預り金増減額(円)|備考            |預り金累計残高(円)
    ───────────────
    2023年12月|+12,490    |給与からの源泉徴収    |12,490
    2024年01月|+12,490    |給与からの源泉徴収    |24,980
    2024年02月|+12,490    |給与からの源泉徴収    |37,470
    2024年03月|+12,490    |給与からの源泉徴収    |49,960
    2024年04月|+12,490    |給与からの源泉徴収    |62,450
    2024年05月|0       |定額減税により源泉徴収なし|62,450
    2024年06月|-62,450    |源泉所得税の納付     |0
    2024年07月|0       |定額減税により源泉徴収なし|0
    2024年08月|0       |定額減税により源泉徴収なし|0
    2024年09月|0       |定額減税により源泉徴収なし|0
    2024年10月|0       |定額減税により源泉徴収なし|0
    2024年11月|-28,425    |年末調整による還付処理  |-28,425

    上記のような処理を行った結果、「預り金」の残高がマイナスとなってしまいました。
    会計ソフト(freee)でも、「預り金がマイナスになるのはおかしい」とエラー表示されております。

    つきましては、以下の点についてご教示いただきたく存じます。

    1. 預り金がマイナスになるのは会計上・税務上問題がある処理でしょうか?
    2. 定額減税によって源泉所得税が発生しなかった場合の正しい会計処理方法はありますか?
    3. 年末調整での還付処理が預り金の残高をマイナスにした場合、どのような修正または補足仕訳を行うべきでしょうか?

    お忙しいところ恐れ入りますが、今後の処理の参考にさせていただきたく、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

    税理士法人コンダクト・社会保険労務士法人コンダクト

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    • 東京都

    税理士(登録番号: 146389), 公認会計士(登録番号: 37781), 社労士(登録番号: 13210277)

    こんにちは! 税理士法人コンダクトです

    ■質問に対する回答
    1. 預り金がマイナスになるのは会計上・税務上問題がある処理でしょうか?
     → 預り金がマイナスになっているから何か追加で税金を取られるということはありませんが、マイナスにしない方が望ましいです。

    2. 定額減税によって源泉所得税が発生しなかった場合の正しい会計処理方法はありますか?
     → 立替金などの資産科目を用いて処理をするのが適切かと思います。

    3. 年末調整での還付処理が預り金の残高をマイナスにした場合、どのような修正または補足仕訳を行うべきでしょうか?
     → 以下の修正仕訳を追加すれば、2で回答をした形に修正できます。
      (借)立替金 ✕✕✕円 (貸)預り金 ✕✕✕円

    ■捕捉説明
     年末調整の還付額は、会社から従業員へお支払いするとともに、税務署から会社に精算がされます
     この通常は1月20日が期限の源泉所得税を納付するときに「年末調整による超過税額」という欄に▲✕✕✕円と入力し、従業員から預かった税金から従業員に返した税金を相殺した純額を納付することで精算が行われます。
     ただ、昨年については定額減税制度があった影響で、預かった税金がないことも多々あり、ご質問者様のように、先に会社が従業員に税金を返金して税務署との精算が終わっていないケースも多々見受けられます。(この精算が終わっていないため預り金もマイナス残高になっています。)

     この預かった税金がない場合の年末調整の精算方法については、次の2通りがあるので、こちらも併せてご確認いただければ幸いです

     ①7月10日納付期限の源泉所得税のときに、「年末調整による超過税額」という欄に▲✕✕✕円と入力し、純額納付で精算する。
     ②「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額の還付請求書」を提出し、従業員さんに還付した年末調整税額が税務署から入金されることで精算する。
     参考:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_55.htm

    が行われます。

    • 回答日:2025/06/06
    • この回答が役にたった:1

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    後藤隆一税理士・公認会計士事務所

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    預り金がマイナスになっているのは、2023年12月~4月に源泉徴収した62,450円を6月に納付していますが、年末調整した結果、納付すべき源泉徴収税額が62,450円-28,425円 = 34,025円だったためと考えられます。
    個人的には質問者様が気にならなければ、決算時以外はマイナスのままで良いのではないかと思います。というのは、他の勘定に振り替えてしまうと、どうしてその残高になっているかがわかりにくくなるためです。決算時はマイナス残を振り替え、仮払金 28,425/ 預り金 28,425 としたら良いと考えます。

    • 回答日:2025/06/06
    • この回答が役にたった:1

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    預り金がマイナスになるのは、会計上・税務上ともに不適切です。定額減税により源泉徴収が行われなかった場合、本来預るべき税額が存在せず、預り金の増加仕訳も不要です。年末調整で還付が発生した場合でも、預り金残高が不足していれば「法定福利費」等の費用科目で処理すべきです。修正方法としては、還付分のうち預り金を超過する額について、「預り金/現金」の仕訳ではなく、「法定福利費/現金」などに振り替えて対応してください。

    • 回答日:2025/06/05
    • この回答が役にたった:1

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    1. 預り金がマイナスになるのは会計上・税務上問題がある処理でしょうか?
     ⇒「預り金」(今回は源泉所得税)は、従業員等から預かっている金額なので、マイナスになるのは不適切ですが、年末調整の結果、還付金額が多ければ、一時的にマイナスになる事はあります。

    2. 定額減税によって源泉所得税が発生しなかった場合の正しい会計処理方法はありますか?
     ⇒上記の処理で問題ないように思われます。

    3. 年末調整での還付処理が預り金の残高をマイナスにした場合、どのような修正または補足仕訳を行うべきでしょうか?
     ⇒貴社は、源泉所得税を特例納付(半年に一度の納付)を採用されておられるようですので、2025年6月の納付金額が正しく行えれば、すっきりとした数字になると思われます。
    この、2025年6月の納付金額を正しく算出するために、「預り金」の残高はそのままの方が良いですが、決算書類を作成する際には、一時的に「仮払金」などに振替えて、「預り金」の残高を0にしてもいいと思います。

    • 回答日:2025/06/06
    • この回答が役にたった:0

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