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扶養を外れて働く場合について

    現在ダブルワークパート130万未満の扶養内で勤務しています。主人の給与収入は1000万弱で、高校1年の子供が1人います。扶養を外れて働く場合、今の職場では社会保険への加入は難しく、国保と国民年金の加入になると思います。年収で180万くらいで働くとしたら、扶養控除がなくなり、税金の負担増でも全体としてプラスにはなるでしょうか。なるとしたらどのくらいプラスになりますか。
    扶養を外れたら、それ以降は国民年金のみになるので、将来的には年金が減ってしまうということで合っていますか。

    扶養を外れて働くと、税金や社会保険料の負担が増えますが、手取りは増える可能性が高いです。具体的に計算してみましょう。

    ① 現在の状況(年収130万円未満のパート)
    現在、配偶者控除または配偶者特別控除を受けている可能性が高く、旦那様の課税所得から最大38万円が控除されています。

    また、社会保険(健康保険・年金)は扶養内のため、自己負担はありません。

    ② 年収180万円で扶養を外れた場合の負担
    (1) 所得税・住民税
    所得税:課税所得の5%(給与所得控除後の所得が増加)
    住民税:10%(市区町村によるが概算)
    (2) 社会保険(国民健康保険+国民年金)
    国民健康保険(自治体により異なるが、概算で年間20万円~25万円)
    国民年金(年間約20万円、月額16,980円(2024年度))

    ③ 年収130万円と180万円の手取り比較
    130万円と180万円での手取り額の比較

    1. 年収130万円(扶養内)の場合
    給与所得控除は55万円
    課税所得は75万円(130万円 - 55万円)
    所得税は約3.75万円(課税所得の5%)
    住民税は約7.5万円(課税所得の10%)
    社会保険負担なし(扶養内)
    ➡ 手取りは約119万円

    2. 年収180万円(扶養外)の場合
    給与所得控除は72万円
    課税所得は108万円(180万円 - 72万円)
    所得税は約5.4万円(課税所得の5%)
    住民税は約10.8万円(課税所得の10%)
    国民健康保険料は約22万円(自治体により変動)
    国民年金は約20.4万円(16,980円 × 12ヶ月)
    ➡ 手取りは約122万円

    3. 収入アップのメリットはあるか?
    130万円と180万円の手取りの差額は、約3万円の増加にとどまる。
    これは、社会保険料(国民健康保険+国民年金)が大きく影響しているため。

    扶養を外れて働く場合、手取りの増加はわずかなので、
    「将来的な年金額を増やす」「労働時間を増やす」など、目的が明確でないとメリットが少ない。

    4. 年金は減るのか?
    扶養内(第3号被保険者)なら、将来の年金は国民年金の加入期間としてカウントされる。
    扶養外(国民年金加入)になると、自分で保険料を支払うことになるが、将来受け取る年金額は変わらない。
    ただし、国民年金のみになるため、厚生年金のような上乗せ部分(報酬比例部分)がない分、トータルの年金額は少なくなる。

    5. まとめ
    ✔ 年収180万円になっても、手取りの増加は約3万円程度(社会保険負担が大きいため)
    ✔ 国民年金のみになるため、将来の年金額は少なくなる
    ✔ 扶養のままで130万円以内に抑えたほうが、負担は少なく手取りがほぼ変わらない
    ✔ しっかり働くなら、社会保険に入れる職場(年収106万円以上で適用される職場など)を探すのがベター

    扶養を外れるメリットが少ないため、働き方や目的を再検討するのがおすすめです。

    • 回答日:2025/01/29
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    スタートアップ支援 Gemstone税理士法人

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    • 認定アドバイザー評価ランク5
    • 東京都

    税理士(登録番号: 3600), 公認会計士(登録番号: 16735)

    扶養を外れて年収180万円で働く場合、税金や社会保険(国保・国民年金)の負担が増えますが、全体の手取りは増える可能性が高いです。具体的には、約50万円前後の手取り増加が見込まれます。ただし、国民年金加入になるため将来受け取る年金額は配偶者の厚生年金を分割する「第3号被保険者」と比較すると減少します。収入増が家庭全体での税負担増を上回ればプラスですが、生活費や年金の影響も考慮して判断する必要があります。

    • 回答日:2025/01/28
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