海外から日本へ送金する時の注意点
私(日本人)は外国人の夫と海外に居住中ですが2年後を目処に日本に帰国永住する為、日本での不動産購入を考えています。購入資金は夫と私で半分ずつ負担し名義も夫と私の持分二分の一ずつにします。まだ物件は決まっていないのですが、ユーロ円の為替交換が有利な現在、海外にある私名義の銀行口座と夫名義の銀行口座から日本にある私名義の銀行口座に資金をあらかじめ送金しておければと思うのですが、この送金は日本の税法上なにか問題がありますか?(課税されますか?)気をつけるべきことがあれば教えて下さい。
現在あなた方ご夫妻は「非居住者」です。非居住者は日本国内源泉所得にしか所得税が課されないため、海外に蓄積した自分のお金を日本の銀行口座へ送金しただけでは所得税は発生しません。
・一方、「贈与税」は“財産をもらった側(受贈者)が日本に居住しているか、日本国内にある財産を取得したか”で課税の有無が判定されます。
①妻が非居住者のまま ⇒ 妻の日本口座に入金された時点で「日本国内にある財産」を取得したことになるため、夫→妻分については贈与税の課税対象になり得ます。
②夫自身が日本に口座を開設し、夫負担分をその口座に入れる ⇒ 妻は財産を受け取っていないため贈与税は生じません。
・1回あたり2億円超(または合計で月末残高計3億円超)を国外から持ち込む場合は外為法に基づく日銀への報告義務があります(支払・受取報告書)。
ということで、あらかじめ日本にお金を移したい場合、ご主人分は日本でご主人の口座を作って、そこに送金した方が良いと考えます。
- 回答日:2025/07/07
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丁寧なご回答ありがとうございました。やはり贈与税の課税対象とみられるリスクがあるのですね。。教えていただいた通り夫が日本に銀行口座が作れれば一番良いのですけれど、非居住者の外国人の日本での銀行口座開設がなかなか出来ないのが悩ましいところです。
投稿日:2025/07/07
海外から日本への送金自体には制限はありませんが、日本の税法上、注意が必要です。まず、ご自身の名義口座からの送金は「自己資金の移動」とみなされ、通常課税対象にはなりません。一方、外国人の夫名義の口座から日本にあるあなたの名義口座へ送金すると、「贈与」と見なされる可能性があり、年間110万円を超えると贈与税の課税対象になります。ただし、将来の共同不動産購入に伴う出資として明確な契約や証拠があれば、共有持分に応じた資金拠出として贈与とは認定されない可能性もあります。送金時は出所や目的を明確にし、記録を残しておくことが重要です。また、国外から1回100万円超の送金があった場合、銀行が税務当局に「国外送金等調書」を提出するため、税務署に資金の正当性を説明できるよう準備しておきましょう。
- 回答日:2025/07/07
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早速のお返事、ありがとうございました。重ねてで申し訳ありませんが、質問させて下さい。不動産の購入物件がまだ決まっていない現在、「将来の共同不動産購入に伴う出資として明確な契約や証拠」とは具体的にはどのようなものでしょうか?夫婦の間での覚書や契約書のようなものでしょうか?どうぞご教示ください。
投稿日:2025/07/07