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小規模企業共済の掛金減額について

    個人事業主です。今年の所得が1000万を超えそうなため、節税対策として小規模企業共済に加入しようと考えています。

    ネットで情報収集したところ、小規模企業共済は掛金を途中で解約すると元本割れする恐れがあると知りました。イマイチその仕組みが理解できず、中小機構に確認したところ、20年以上掛け続ければ元本割れする可能性は低い(正直あまり話を理解できず、うろ覚えです)と言われました。

    掛け金は満額の7万にしようと考えているのですが、仕事の特性上、所得が変動しやすい職種なので将来的に減額する可能性もあります。もし減額によるデメリットが大きいのであれば、再検討したいのでアドバイスいただけますと幸いです。

    主にアドバイスいただきたい点としては、

    ・掛金減額による元本割れの仕組みについて教えていただきたいです。
    ・将来掛金を減額する可能性があるのであれば、満額7万円を掛けるのはやめたほうがいいでしょうか?

    以上です。よろしくお願いします。

    後藤隆一税理士・公認会計士事務所

    後藤隆一税理士・公認会計士事務所

    • 認定アドバイザー評価ランク1
    • 愛知県

    税理士(登録番号: 136817), 公認会計士(登録番号: 29085)

    小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の経営者が加入できる退職金制度で、掛金を全額所得控除できるため、節税効果が高いです。しかし、掛金の減額や途中解約には注意が必要です。以下に、掛金減額による元本割れの仕組みと、満額掛金を掛けるべきかどうかについて詳しく説明します。

    掛金減額による元本割れの仕組み
    小規模企業共済では、掛金を減額すると元本割れのリスクが生じます。具体的には以下のような仕組みです:

    任意解約:20年未満で任意解約(自己都合による解約)を行うと、解約手当金が掛金合計額を下回る可能性があります。これは、掛金の納付月数に応じて解約手当金の支給割合が変動するためです。例えば、掛金納付月数が240ヶ月(20年)未満の場合、解約手当金の支給割合は80%から120%の範囲内で変動します。

    掛金減額:掛金を減額すると、減額分は運用されず、元本割れのリスクが高まります。減額した分は運用されず、将来的に受け取る共済金が減少するため、結果として元本割れの状態になることがあります。

    満額7万円を掛けるべきか
    所得が変動しやすい職種である場合、満額の7万円を掛けることにはリスクがあります。以下の点を考慮して判断することをお勧めします:

    柔軟性の確保:掛金は月額1,000円から7万円まで500円単位で自由に設定できます。将来的に所得が減少する可能性がある場合、最初から満額を掛けるのではなく、余裕を持った金額に設定することを検討すると良いでしょう。

    減額のリスク:掛金を減額する場合、減額分が運用されず、元本割れのリスクが高まります。したがって、減額の可能性がある場合は、最初から無理のない範囲で掛金を設定することが重要です。

    長期的な視点:小規模企業共済は長期的な資産形成を目的とした制度です。20年以上掛け続けることで、元本割れのリスクを低減できます。したがって、長期的に安定して掛金を支払える金額を設定することが望ましいです。

    結論
    所得が変動しやすい職種であることを考慮すると、最初から満額の7万円を掛けるのはリスクが高いかもしれません。無理のない範囲で掛金を設定し、将来的に減額するリスクを避けることが賢明です。また、長期的に掛け続けることで元本割れのリスクを低減できるため、長期的な視点で計画を立てることが重要です。

    • 回答日:2024/09/27
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