育休中の住宅購入と住宅ローン控除の最適化についてのご相談
このたび、長期優良住宅(新築)を6,700万円で購入予定です。
現在、頭金として1,000万円を入れるかどうかも検討中です。
夫婦の収入状況は以下の通りです:
・夫:年収約650万円(フルタイム勤務)
・妻(私):現在育休中(年収ゼロ)。復帰は2年後を予定しており、第二子出産の可能性もあるため、育休期間がさらに延びる可能性があります。
復帰後も約10年間は時短勤務となる予定で、年収300万円に届かない可能性もあります。
当初は夫婦でペアローンを予定していましたが、
育休・時短により私の課税所得が少なくなるため、住宅ローン控除を十分に受けきれず、トータルで損をするのではと懸念しています。
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ご相談したいこと
1. 上記のような状況の場合、夫単独ローンの方が節税効果が高くなるのでしょうか?
2. 私(妻)もローンを組んで控除枠を使う意味はありますか?(将来的に所得が増えた場合を含めて)
3. 頭金として1,000万円を入れるかどうかで、住宅ローン控除や全体の節税額に違いはありますか?
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住宅購入にあたって、控除を最大限に活かしたいと考えております。
ご助言をいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
育休中の住宅購入と住宅ローン控除の最適化
1. 夫単独ローンが有利
奥様が育休中で年収がない、あるいは復帰後に時短勤務で年収が低い期間は、夫単独で住宅ローンを組むのが最も節税効果が高くなります。
住宅ローン控除は、所得税から控除されるため、所得が少ないと控除を使い切れません。奥様の所得が低い期間に無理にペアローンを組んでも、控除の恩恵を十分に受けられない可能性が高いです。夫の年収であれば、控除枠を最大限に活用できるでしょう。
2. 妻がローンを組む意味は限定的(現時点)
現時点では、奥様がローンを組んで控除枠を使う意味はほとんどありません。将来的にフルタイム勤務に戻り、安定して高い所得が見込めるようになった場合は、その時点から控除の恩恵を受けられる可能性はありますが、控除期間(13年間)を有効活用できないリスクを考慮する必要があります。
例えば、育休や時短で所得が低い期間が続くと、その間の控除枠は実質的に無駄になり、控除期間が終わってしまうこともあり得ます。
3. 頭金1,000万円の影響
頭金を1,000万円入れると、借入額が減るため、住宅ローン控除の対象となるローン残高は減少します。これにより、控除額の総額は少なくなる可能性があります。
しかし、頭金を増やすことの最大のメリットは、総返済額(特に利息分)を大幅に減らせる点です。住宅ローン控除はあくまで利息負担の一部を軽減する制度であり、支払う利息自体を減らす効果はありません。手元の資金状況や将来のライフプラン、金利の変動リスクなどを総合的に考慮し、無理のない範囲で頭金を検討されることをお勧めします。
まとめとご提案
* 夫単独ローンを基本に検討されるのが、現状では最も節税効果が高いと考えられます。
* 奥様の将来的な所得増を見越して、あえてペアローンを組む選択肢もありますが、控除期間の有効活用という観点からは慎重な判断が必要です。
* 頭金の額は、総返済額の軽減効果と手元資金のバランスでご判断ください。
- 回答日:2025/06/30
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回答した税理士
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- 認定アドバイザー
- 愛知県
税理士(登録番号: 100068), 社労士(登録番号: 13210457), 行政書士(登録番号: 16192456), 中小企業診断士(登録番号: 414204), その他
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