消耗品と備品がセット販売されている場合の固定資産の考え方
「グッズ製造スターターキット」という形で、いくつかの製造装置と、その装置で使う素材がセットになった商品があるとします。その場合の仕訳や固定資産の考え方を知りたいです。
セット内容(例):装置A(通常価格14万円)、装置B(通常価格8万円)、素材類(通常価格3万円)、次回の買い物で使えるクーポン1万円分(非売品)。セット価格22万円(通常価格合計より3万円の値引き)。
(クーポンは扱いがよく分からず、とりあえず通常価格0円として計算してみました。)
装置AとBは組み合わせて使うことが前提のものですので、一式で固定資産となると認識しています。素材類は装置AとBによって消費されるものですので、消耗品かなと思っています。(そもそもこの認識は合っていますか?装置も素材もセットで固定資産とすべきでしょうか?)
装置AとBを一式で固定資産とする場合の減価償却はどのようになりますでしょうか。通常価格の合計は20万円を超えますが、値引率を考慮すると20万円に収まります(下記に計算を示します)。20万円未満の一括償却資産としていいのか、あくまで通常価格で考えて通常の償却となるのか、知りたいです。
計算を示します。
セットの販売価格/通常価格の合計=22万円/(14+8+3)=22/25=0.88。
つまり、セットの価格は通常価格の12%オフということです。
装置A+Bの通常価格の合計:14+8=22万円。
それを12%引きにした価格:22×0.88=19.36万円。
ご理解の通り、セットとしての利用が前提であるものである機械の場合には一体の固定資産として認識する必要がございます。
素材については、固定資産に計上すべきものではありませんので、区分して処理ください。
なお、科目については消耗品でも良いかもしれませんが、製造した品を販売するための素材なのであれば、「材料費」「材料仕入高」等の科目を利用したほうが適切な処理になります。
値引きについては以下のどちらかで計算ください。
①請求書等の資料に値引き後のそれぞれの価格が記載されていない場合
値引きの3万円を以下の通りそれぞれの金額比率に案分計算をおこなう必要があります。
22万円(機械分)の値引き額→値引き3万×22万(機械分)/25万円(合計)=2.64万円
3万円(素材分)の値引き額→値引き3万×3万(素材分)/25万円(合計)=0.36万円
その後、計算した値引き額を差し引いた後の金額にて下記の通り処理ください。
結果的に記載いただいております
装置A+Bの通常価格の合計:14+8=22万円。
それを12%引きにした価格:22×0.88=19.36万円
の計算方法で問題ございません。
②
請求書等の資料に値引き後のそれぞれの価格が記載されている場合
その資料に記載されている値引き後の金額にて下記の通り処理ください。
経理科目
装置A・Bのみ固定資産として処理
素材類は「材料費」「材料仕入高」等の経費科目にて経費処理
なお、一括償却資産に該当するか否かの判定は「値引き後」の金額が20万円未満になるかどうかにより判断ください。
- 回答日:2024/04/30
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