期末棚卸し品の金額について教えていただけませんか
個人事業主として、海外から輸入した商品を日本国内で販売しております。そこで、棚卸し金額の算出について2点教えていただけないでしょうか。
①輸入商品は売買プラットフォームを通じて、クレジットカードでドル決済をしております。
質問:棚卸しは、最終仕入原価法を用いて年度内最終仕入れ単価を仕入当時のレートでドルから日本円換算した金額でよいでしょうか。もしくは期末の為替レートで日本円換算するのが正でしょうか。
②無償提供品の棚卸し
質問:海外の工場が私の発注内容とは異なった材料で誤って製造してしまった商品を、国際送料のみ私負担(別発注品と同梱して輸入)で無償提供を受けております。この材料誤りの商品も販売はしておりますが、この場合の材料誤りの商品の棚卸しは必要でしょうか。必要な場合、費目と計上額についてご教示いただきたく。
過去のどなたかの質問で、簿外資産としないために仕入1円で備忘登録するなど見受けましたが、1円も支払いをしていないため帳簿上の金額に相違が出るのではと懸念しております。
ご多用のおり恐れ入ります。
①【回答】
最終仕入原価法を採用している場合、年度内の最終仕入単価を基準に評価するため、最終仕入時のレートで円換算するのが適正です。
✅ 理由:
最終仕入原価法では「年度内の最後に仕入れた商品の単価」が棚卸資産の評価額になります。
そのため、「最終仕入れ時(取引計上日)のレートで円換算した単価」を基に棚卸し額を計算するのが適切です。
期末の為替レートを使用すると「評価方法が変わる」ことになり、税務上の整合性が取れなくなります
📌 具体例
12月末に仕入れた商品(1個あたり10ドル)
仕入時のレート 1ドル = 150円
期末棚卸しの単価は 10ドル × 150円 = 1,500円/個
期末の為替レートが140円だったとしても、1,500円で評価する
②無償提供品も棚卸しの対象になります。
なぜなら、「実際に在庫として保有し、販売している以上、適切に棚卸資産として計上する必要がある」ためです。
次のような処理が宜しいかと思います。
1円で処理しますが、貸方は現金等ではなく、雑収入として計上しますので、お金は1円も出ていない点で帳簿上の金額には差異は出ません。
(借方)商品 1円 (貸方)雑収入 1円
また税務調査で「なぜ1円評価なのか?」と聞かれた場合に説明できるように、無償提供の証拠(メールや請求書など)を保管しておくと安心です。
- 回答日:2025/01/10
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両質問のご回答とも理解いたしました。
ご親切にありがとうございます。
投稿日:2025/01/12
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