役員報酬の損金参入について
役員報酬の支払いを設立してから7ヶ月後に支払い出したのですがその場合は全額損金に算入できないと伺ったのですがどのくらい算入できるのでしょうか?よろしくお願いたします。
貴社におかれましては、当期の損金算入はできないと言わざるを得ません。
そこで、来期からは損金算入するためのご準備をしていただくのがよろしいかと存じます。
まず、税務上その役員報酬が費用として申告できるかどうかについては下記の条件をクリアする必要があります。
・事業年度開始の日から3ヵ月以内に改定されていること
→例えば9月1日付で設立した場合、9月~11月の間で株主総会を招集し、承認を経る必要があります。
(会社法上、議事録を残すことが求められておりますので、ご留意ください)
・定期同額給与あるいは事前確定届出のいずれかである必要がある。
→前者の場合は毎月同額を支払い続けることを前提に、税務上損金として計上することができます。
支払う金額については前段で記載している株主総会において、事業開始日から3か月以内に承認を得る必要があります。
後者の場合は、主に非常勤の役員等に適用されます。毎月の支払いはしないが、四半期に一回報酬を支払うような場合は、事前に税務署に対して届け出を行うことで、損金として計上することができます。
事前確定届出給与の届出の期限は、「事前確定届出給与を定めた株主総会等の決議をした日」または「職務の執行を開始する日」のいずれか早い方から1か月を経過する日もしくは、「会計期間開始日から4カ月を経過する日」のうち、いずれか早い日です。
どちらを採用するかは貴社の状況に応じて選択ください。
参考となるリンクを下記に記載しておきます。
・定期同額給与:https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-03/cat-small-06/16671/
・事前確定届出給与:https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-02/cat-small-04/8473/
- 回答日:2023/10/28
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■簡易課税制度について
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・簡易課税制度を選択した場合、業種ごとのみなし仕入率が適用されます。サービス業の場合、通常みなし仕入率は50%です。
・そのため、3期目の課税売上高1億円に対して、みなし仕入率50%を適用し、消費税額が計算されます。
・税額 = 課税売上高 × 消費税率 × (1 - みなし仕入率)
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■インボイス制度の影響について
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・インボイス制度は、仕入税額控除の要件に影響しますが、簡易課税を選択している場合、インボイスの有無は関係ありません。したがって、仕入れ先のインボイス未登録の影響はありません。
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■納税額の見込み
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・3期目の消費税額は、売上1億円に対して、消費税率10%を適用し、みなし仕入率50%で計算されます。このため、納税額は約500万円となります。
・仕訳は、課税売上高1億円に対して、消費税額500万円を負担する形となります。
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以上の情報を基に、納税額を計算し、必要な手続きを進めてください。
- 回答日:2025/02/18
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