外国税額控除について教えていただきたいです。
今月シンガポールにて新規事業を行う事になりて現地法人を設立を考えております。
その際、役員報酬を日本国内で受け取ろうと思っていますが外国税額控除で二重課税は回避できるのでしょうか?(シンガポールでは就労ビザを取得予定)
ちなみにですが、役員報酬は「シンガポール法人口座」→「シンガポール個人口座」→「日本口座」という経路で受け取ろうと思っております。
仮に、
・シンガポールでの役員報酬が年600万円
・日本国内での所得:年300万円
の場合ですと外国税額控除で結果的に、日本で報酬を受け取る場合にはどれくらいの税額になるのでしょうか?
シンガポール国内で報酬を受け取った場合とどれくらい税率的に損をするのかも併せてご教授いただけますと幸いです。
海外税務の一般的な考え方として役員報酬はその法人の本店所在地国に課税権があります(租税条約は確認していませんがシンガポールなら一般的な取扱いだっと思います)。
→従って、シンガポール法人の役員としての役員報酬はシンガポールで課税されます。
その上で、ご質問様が日本かシンガポールかどちらの税務上の居住者なのかにより取り扱いが変わります。
つまり、シンガポール国内で報酬を受け取るか否かで取り扱いが変わるのではなく、税務上どちらの居住者になるかで取り扱いが変わります。
その観点から言えば、シンガポールの方が所得税率が低いのでシンガポール居住者になる方が税負担は少ないとは思います。
●日本居住者の場合
日本は全世界所得課税採用国ですので、シンガポールからの役員報酬と日本国内での所得の全てを日本で申告が必要です(日本の税率適用)。
その上でシンガポールの役員報酬について負担したシンガポールでの税金を外国税額控除にて控除します。
※シンガポール法人を設立する場合はシンガポールは法人税率が低いのでタックスヘイブン対策税制についても気を付ける必要はあるかとは思います。
●シンガポール居住者の場合
シンガポールは国内源泉所得課税採用国ですので、日本国内での所得はシンガポールで課税されません(シンガポールでの役員報酬のみ課税)。
その上で、日本国内での所得はおそらく非居住者への源泉徴収がなされていると思いますが、その源泉徴収で完結します。
※シンガポール法人設立とともに出国されるのであれば出国時課税について気を付けられた方が良いかもしれません。
- 回答日:2022/07/20
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