海外移住後の確定申告
私は父の扶養に入っている、今年3月修了予定の大学院生です。
今年の9月より扶養を抜け、ロシアの大学で現地採用で働くのですが、来年3月に日本で行う確定申告や納税について質問があります。
①大学院修了後の4月~7月辺りまでアルバイトをする予定なのですが、扶養にいる間にアルバイト等で得た収入も、扶養を抜けた後で得た収入と同時に来年3月に申告することになるのでしょうか。(出国前に申告する必要はないでしょうか。)
②現在、そしてロシアへの赴任後も、日本の銀行口座にクラウドワークスを通じて契約したwebライティングの収入、Googleアドセンスを利用した広告収入が入る予定です。
このwebライティングの収入、広告収入と、①で述べたアルバイトの収入は、白色申告書に記載する際、事業所得に該当するのでしょうか。それとも雑所得に該当するのでしょうか。
なお、当面は日本の家族を納税管理人とし、確定申告を代行してもらう予定です。
上記①、②の質問、ご回答どうぞよろしくお願いいたします。
どちらの国に課税権があるかは租税条約も影響しますし、本件は詳細が不明のため正直なところ、ここで明確な回答は出来ないですが、個人的感覚ではライティングの収入や広告収入等の日本に拠点が無くても営める事業で自社サーバがないような場合は非居住者であれば日本での納税は必要ないように思われます。
少し調べた限りではロシアは日本と同様に全世界所得課税を採用しているようなので、その認識が正しければ例え日本で申告納税しても、その所得については再度ロシアでも申告する必要があると思います。
この点、ロシアでの申告の際に日本で納税した税金は外国税額控除によりロシア所得税から差し引くことができますが、外国税額控除は自国の所得税が上限になることが一般的ですので低税率のロシアにおいて日本での納税額の全額を控除することが難しいのではないかと推測されます。
※税負担が増えても保守的に日本で納税する選択肢もあるかもしれませんが、外国税額控除の観点からは一般的に他国で本来納税すべきものではない税額を負担している場合には当該税額については外国税額控除は認められませんので(他国で還付を受けるべきものなので)、ロシア側で指摘があれば結果的に二重課税になってしまう可能性もあるかもしれません(この場合には日本の課税当局との協議が必要になります)。
どちらにしろ、本件については、このような無料相談サイトで明確な回答が得られるものではないため、取扱いを明確にしたいのであれば報酬を支払った上で税理士に相談するか、税務署に問い合わせる等の対応が必要かとは思います。
- 回答日:2022/03/24
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ご回答ありがとうございました。いろいろと分からなかったことや、問題点が浮かび上がってきて非常に助かりました。
改めて個別の事情をまとめ、税理士さんか税務署に問い合わせてみます。
ありがとうございました。投稿日:2022/03/24
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①出国までに納税管理人を指定する場合は出国までに申告は不要です。通常通り1年分の所得を翌年3/15までに申告することになります。
②実態判断になるため明確に判断しかねますが、基本的にはフルタイムで勤務し給与を得ている場合には、副業は雑所得とみることが多いと思います。
ただし、あるべき論は置いておいて、実務上は副業で損失が出ていないor損失が少額であれば事業所得として申告しても特段指摘を受けないことが多いかとは思います。
また、ロシア入国後、日本で非居住者となる場合は日本で申告する所得は限定されますので、そもそも日本で申告が必要かどうかも検討すべきかとは思います。
- 回答日:2022/03/23
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ご回答ありがとうございます。大変丁寧でとても分かりやすかったです。ありがとうございます。
②についてなのですが、住民票は抜いて行く予定なので非居住者になります。
ロシアの税務署の方にも、現地の関係者を通じてロシアでの納税について問い合わせたのですが、日本で納税できるのであれば日本で納税してほしいとのことでした。(本来はロシアで行うべきでは…とは思ったのですが)
自分としては、脱税という事態だけは避けたいので、ライティングの収入や広告収入等がロシアで申告ができそうにない場合、日本で行えれば…と考えています。これは後々何か問題になるのでしょうか…?投稿日:2022/03/23
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