法人解散、長期前払費用(法人名義の建物の火災保険)の会計処理の方法
法人解散後、役員借入金を法人名義の建物で代物弁済し、役員名義に名義変更予定です。
長期前払費用15万円がその法人名義の建物の火災保険料として、あと5年間残っています。法人解散後、火災保険の名義も個人に変更予定なのですが、解散時の長期前払費用の会計処理方法を教えてください。
■処理の考え方
建物を役員に渡すときは、その建物にかかっている火災保険の権利も一緒に役員に移すことになります。現在、会社の帳簿に「長期前払費用」として残っている15万円は、今後5年間分の保険料を前払いしたものです。この権利を役員に譲渡する形で処理します。
■具体的な処理方法
役員から会社がお金を借りている(役員借入金がある)ため、この保険の権利を渡す代わりに、借金を15万円分減らすという処理をします。この処理により、会社の帳簿から長期前払費用がなくなり、同時に役員への借金も15万円減ることになります。
【仕訳】
(借)役員借入金 150,000円 (貸)長期前払費用 150,000円
■なぜこの処理をするのか
火災保険は建物を守るためのものなので、建物の所有者が変われば、保険で補償を受ける権利も新しい所有者(役員)に移すのが自然です。会社に残っている前払い保険料は、実質的に役員のものになるため、役員への借金返済の一部として、この保険の権利で支払うことにします。
- 回答日:2025/07/11
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回答した税理士
税理士法人コンダクト・社会保険労務士法人コンダクト
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 146389), 公認会計士(登録番号: 37781), 社労士(登録番号: 13210277)
回答者についてくわしく知る法人解散時における長期前払費用の会計処理について説明いたします。
法人解散時において、長期前払費用として計上されている火災保険料は、未経過分を費用として計上し、残額を取り崩す必要があります。
・長期前払費用 15万円を5年間で按分し、1年分(3万円)を前払費用として計上します。
・残額(12万円)を解散時に費用として計上します。
仕訳は以下の通りです。
・前払費用 3万円 / 長期前払費用 15万円
・費用 12万円 / 長期前払費用 12万円
このようにして、法人解散時における長期前払費用の会計処理を行います。
- 回答日:2025/09/01
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回答した税理士
💡法人決算申告の単発依頼は15万円~(7月決算残り1枠、8月決算残り2枠)💡法人顧問2万円~、個人顧問1万円~ 埼玉県ふじみ野市の会計事務所
- 認定アドバイザー
- 埼玉県
税理士(登録番号: 150146), 公認会計士(登録番号: 32993)
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