一人会社の代表が個人で業務を受託した場合
昨年一人会社を設立しました。
新しく会社員時代の知り合いから仕事の依頼を受けています。ただし、対会社との契約の場合先方の手続きが大変なため、私個人との契約にしたいとの要望がありました。
この場合、やはり(一人会社の事業を本業と考え)この仕事は副業として扱い、売上は私個人の確定申告で処理するということになるのでしょうか?
できれば法人側の売上として扱えたらと思うのですが、そんな手段はないでしょうか?
また、今後この会社からの仕事が増えてきた場合に、節税を考えるなら個人としても開業届を出して個人事業主になる、といった選択肢もあるのでしょうか?一人会社の代表、兼個人事業主というのは成立するのかな、と考えるとちょっと混乱してきました。
アドバイス頂けますと幸いです。
荒井会計事務所
- 認定アドバイザー
- 群馬県
税理士(登録番号: 63578), 公認会計士(登録番号: 35025), 社労士(登録番号: 13120156), 行政書士(登録番号: 16140764), 中小企業診断士(登録番号: 421403)
基本的には契約主体の所得が原則となります。また法人代表者兼個人事業主という形態も可能です。
ただし会社法上の規定として法人の取締役には競業避止義務が課せられています。ご質問の内容から推察するに法人で本来受ける仕事を個人名義で契約される状態かと存じます。この場合、原則的には法人側での承認手続きをした場合に個人でも同様の事業が可能となります。
会社法は税法に優先する存在のため、仮に個人の所得として申告された後、競業避止義務違反として税務調査で指摘された場合、法人の所得とみなされる可能性がございます。事実の認定については、判断が分かれる部分となりますので、専門家へのご相談をおすすめします。
- 回答日:2021/09/23
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ご回答有難うございます。
この場合、"専門家"というのは弁護士さんということになるのでしょうか?それとも税務署の方、という意味でしょうか?投稿日:2021/09/25
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税務ではなく、法務の問題となるため、あくまで1つの参考例として投稿させていただくと、実際に個人事業主が法人に外注したものの、その外注費を否認された事例が発生しています。
ただ、このケースでは
①法人の会社の目的に記載されていない業務だったこと
②個人と法人との間で業務委託契約書が締結されていなかったこと
③契約の重要な取り決めがなされていなかったこと
④法人に発注する合理的理由が不明確だった
等が指摘されています。
よって、逆を言えば、法人に帰属している資産やノウハウを使わないと契約を履行できない場合等、法人が業務を行うことの関連性要件と必要性要件が説明できれば、個人として受けた業務を法人に業務委託できると考えられます。
この場合であれば、
顧客→(業務委託契約:再委託条項含める)→個人→(業務委託契約)→法人
の契約スキームを構築できる可能性があるのではないか、と考えます。
繰り返しになりますが、私自身、弁護士ではありませんので、一つの可能性として回答させていただいた点、お含みおきいただければ幸いです。
- 回答日:2021/09/11
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結論から申し上げますと、会社と個人事業は併用可能です。本来は会社法上、競業避止義務があり、株主総会(取締役会)の承認が必要となります。ただ、オーナー会社の場合、あまり関係ないのが実情です。
従いまして、個人で実施する仕事は、個人事業として青色申告したほうが節税になりますね。電子申告なら65万円の青色申告控除が使えます。
法人に一本化できる方法は、相手様次第かなと思います。
- 回答日:2021/09/11
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荒井会計事務所
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質問への回答ありがとうございます。
専門家については、会社法:(会社法専門の)弁護士または司法書士、税法、税務実務:税理士という区分になるかと考えられます。
- 回答日:2021/09/26
- この回答が役にたった:1
ご回答有難うございました。
投稿日:2021/09/26
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取引先が個人契約を希望する場合、その売上は法人ではなく個人の所得として確定申告が必要です。ただし、法人契約が可能なら、業務委託契約の簡素化や支払条件の調整を提案し、法人の売上とする方が節税に有利です。今後、個人での仕事が増えるなら、個人事業主として開業届を出す選択肢もあります。一人会社の代表が個人事業主になることは可能ですが、法人との取引には税務上の適正性が求められます。法人を通じて受託できるか再確認し、最適な形を選びましょう。
- 回答日:2025/02/16
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✓ 個人契約の仕事を法人の売上として扱う方法
① 法人との契約を交渉する
・まず、取引先に法人契約を再度提案し、請求書や契約の手間を法人側で引き受けることで合意できないか検討しましょう。
② 法人への業務委託契約を締結する
・個人として契約し、受け取った報酬を 法人に業務委託料として支払う 方法も考えられます。
・この場合、個人は法人へ 「業務委託契約書」 を交わし、個人で受け取った報酬を法人へそのまま移す形にします。
・個人の確定申告では、受け取った報酬=法人へ支払った業務委託費として計上し、所得をゼロにすることで税務上の問題を回避できます。
✓ 個人事業主としての開業の検討
③ 個人事業として開業届を提出する
・個人の収入が増える場合、個人事業主として 開業届を出す選択肢も可能 です。
・一人会社の代表兼個人事業主は成立しますが、事業内容を明確に分ける必要があります。
・ただし、 法人と個人で業務が重複すると税務リスクがある ため、法人の役員報酬と個人事業の収入のバランスを慎重に管理する必要があります。
✓ 最適な選択肢
・法人の売上として処理したい場合は、②法人への業務委託契約を締結する方法が有効 です。
・個人での収入が増えてきた場合は、③個人事業主として開業することも可能 ですが、法人との重複業務には注意が必要です。
- 回答日:2025/02/09
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