上場株式の扱い
会社経営をしておりますが、特定口座(会社の口座)で上場株式を今期取得したのですが、決算では年間取引報告書の金額を使って時価評価が必要になりますでしょうか?購入目的で取り扱いが変わるとも聞きました。どうすべきか教えてください。
■ポイント
決算において上場株式の評価額を時価とするか取得価額とするかは保有目的で変わります。
保有目的は以下の2通りです。
①デイトレーダーのような短期的な売買で利益を得る目的
②①以外の目的(中長期的な保有目的や取引関係の構築目的など)
■具体的な会計処理
●短期的な売買目的の上場株式
デイトレーダーのような短期的な売買で利益を得る目的で購入している場合には必ず時価評価をしてください。
有価証券を評価替えした結果の利益や損失は「有価証券評価益」や「有価証券評価損」などの勘定科目を用いて営業外収益や営業外費用に計上します。
●上記以外の有価証券
中長期的な保有目的で購入した上場株式であれば、次の2つのどちらの処理も会計のルールとして認められています。このどちらの処理方法をとるかは選んでいただいて問題ありません。
①時価評価をする。(評価差額は一般的には「その他有価証券評価差額金」という勘定科目を用いて純資産に計上します。)
②取得価額のまま据え置く。
時価評価をした方が、会社にいくらの資産があるか明らかになるため、会社の資産・負債の状況を明らかにするためにおススメはしています。
ただ、取得価額評価も認められてはいるので、毎年の決算の度に資料を確認して期末の時価に変更するのは大変と感じる方は、取得価額のまま据え置いても問題はありません。
- 回答日:2025/06/06
- この回答が役にたった:1
短期的な売買ではないので、①と②を検討いたします。
ありがとうございました。投稿日:2025/06/06
もし中長期的に保有する目的(少なくとも短期的に売買する目的ではないという意味)で保有されているものでしたら、評価損益の計上は不要で取得価額でそのまま決算上処理頂ければ問題無いかと存じます。
ご参考になれば幸いです。
- 回答日:2025/06/06
- この回答が役にたった:1
逆に、弊社のような小さな会社で専任の担当者や専任部署がない場合でも、購入した上場株式を決算で時価評価して評価損益を計上することも可能でしょうか?
投稿日:2025/06/06
法人が特定口座で上場株式を取得した場合、決算時の評価は「取得目的」により異なります。短期売買目的であれば「売買目的有価証券」として時価評価し、評価損益は損益計上します。一方、中長期保有であれば「その他有価証券」として会計上は時価評価されますが、評価差額は純資産に計上され、税務上は取得価額のまま処理し、評価損益は原則損益に含めません。
- 回答日:2025/06/05
- この回答が役にたった:1
教えてくださり、ありがとうございます。
小さな中小企業になりますが、取得した金額で据え置くことは難しいでしょうか?
保有期間は未定で、上場企業の株式のため、持ち分はゼロに近いと思います。投稿日:2025/06/05
調べたところですが、専任の担当者や専任部署はないので、専担者売買有価証券(トレーディング専門部署によるトレーティング目的の有価証券)には該当しないと思います。
取得した金額で据え置けるのか、もしくは、時価で評価することもできるのか知りたいです。投稿日:2025/06/05
🌟Empower Your Dreams🌟【起業から上場まで変えられる未来に伴走します】公認会計士長南会計事務所
- 認定アドバイザー
- 東京都
税理士(登録番号: 67029), 公認会計士(登録番号: 4694), その他
帳簿や内訳書において、
売買目的以外有価証券と記載すれば、評価損益の計上不要
売買目的有価証券と記載すれば、評価損益の計上が必要
となります。
以下が、参考となります。
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/7081/02.htm
- 回答日:2025/06/06
- この回答が役にたった:0