必要経費の種類と勘定科目一覧-個人の確定申告

公開日:2018年12月17日
最終更新日:2019年01月30日

目次

  1. 必要経費になるもの
    • 給与
    • 地代家賃
    • 減価償却費
    • 荷造運賃
    • 水道光熱費
    • 通信費
    • 旅費交通費
    • 広告宣伝費
    • 接待交際費
    • 損害保険料
    • 消耗品費
    • 外注工賃
    • 貸倒損失
    • 修繕費
    • 福利厚生費
    • 雑費
    • 専従者給与
    • 専従者控除
    • 租税公課
    • 利子割引料
  2. 自宅兼事務所の場合の注意点
    • 按分する経費の計算
  3. 会計ソフトfreeeで行う確定申告
    • 経理/簿記の知識は必要ない
    • 税理士をお探しの方

必要経費になるもの

青色申告決算書には、あらかじめ必要経費の勘定科目が印刷されています。必要経費は、仕訳をして勘定科目を割り当てます。
「どの勘定科目に割り当てればいいのか分からない」と悩む人も多いと思いますので、ここでは、どの業種にも共通した必要経費についてご紹介します。

それぞれの勘定科目が、どのような必要経費を指しているのかを確認しておきましょう。
なお、勘定科目については、青色申告決算書に印刷されていない場合も「打ち合わせ会議費」「新聞図書費」など、自分で用途に合わせて設定することもできます。

給与

従業員の給与などです。
支払いの際には、源泉所得税や住民税、社会保険料を差し引きます。
源泉所得税や社会保険料は「預り金」で計上します。

地代家賃

事務所や店舗、駐車場などです。
個人事業主が、自宅兼事務所・店舗としている場合には、事業用と私用の分と按分して、事業用部分のみを経費にします(※後述)。

減価償却費

減価償却費とは、固定資産の取得にかかった費用の全額を、その年の費用にしないで、耐用年数(使用できる期間として法的に定められた年数)に応じて配分し、その期に相当する金額を、費用として計上するものです。
パソコン、コピー機、カメラ、自動車などの高額な固定資産は、国が定めた耐用年数、償却率に従って費用として計上できます。
「取得金額」には、固定資産の価格以外にも、購入した時にかかった経費(輸送費、据え付け費)なども原則として含まれます。

詳細は下記の記事で紹介してます。併せてご覧ください。

「節税効果大!減価償却する資産、償却する方法とは」を読む

参照:国税庁「耐用年数」

○取得価額10万円未満は減価償却しない
取得価額が10万円未満(固定資産の使用可能期間を延ばすための支出や、価値を増加させるための支出は20万円未満)の場合には、全額を経費にすることができます。

○10万円から20万円未満の固定資産は「一括償却資産」を選択できる
10万円から20万円未満の固定資産は、耐用年数に関係なく、取得価額の3分の1ずつを3年にわたって経費にすることができます。この処理のことを「一括償却資産」といいます。

○30万円未満の固定資産は「少額減価償却資産」の特例で経費にできる
青色申告の場合には、30万円未満の減価償却資産(少額減価償却資産)であれば、取得価額の全額をその年の経費にすることができます(年間300万円まで)。

荷造運賃

段ボール箱、ガムテープなどの梱包にかかった費用や、郵便手数料や宅配便の配送費用です。
製品や商品を仕入れた時に発生する運賃は、「荷造運賃」ではなく「仕入高」に含めます。
なお、発送する荷物が、商品や製品ではなく書類等の場合には、「通信費」で処理します。

水道光熱費

水道料金、電気料金、ガス料金、灯油代などの費用です。
水道光熱費に関しては、銀行引き落としにしているケースが多いので、期中は引落日に費用計上し、期末に未払い分を「未払い費用」に計上し、翌期首に、払戻し処理をします。
自宅兼事務所の場合には、私用の分と按分しなければなりません。
法人が事業年度を自由に設定できますが、個人事業主の事業年度は、1月1日から12月31日と決まっています。1月1日を「期首」12月31日を「期末」といいます。

通信費

電話料金、インターネット料金、切手代、ファックス代、書類を送るための輸送費、バイク便など、通信手段を行う場合の費用です。
電話料金やインターネット代は、利用した月に費用計上するのが原則です。ただし、継続適用を条件に、支払日に費用計上する方法もあります。
自宅兼事務所の場合には、私用の分と按分しなければなりません。

旅費交通費

電車賃、バス代、タクシー代、航空運賃、駐車場代、出張した際の宿泊費などの費用です。電車やバスを利用して、領収書がない場合には、移動等の詳細を記した記録が必要になります。
移動の記録詳細には、日付、移動の目的、行先、金額等をまとめて記載します。

広告宣伝費

新聞や雑誌の広告費、パンフレット、名刺、会社の看板や試供品、アフィリエイト広告の費用などです。
少額の看板やネオンサインも広告宣伝費で処理し、取得価額が10万円以上のものは「構築物」や「工具器具備品」などで計上します。

ただし、10万円以上の構築物や備品であっても、税法上の特例を適用できる場合があります。

○中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成18年4月1日から平成30年3月31日までの間に取得して事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を、損金に算入することができます。

参照:国税庁「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」

接待交際費

取引先などを接待した際の飲食代、得意先への中元やお歳暮などの贈答品代などです。
接待の際の、取引先を送迎するための交通費も、接待交際費で処理します。
取引先の接待とは関係のない個人的な飲食費は、接待交際費で処理することはできません。
また、従業員の社員旅行などの費用は「福利厚生費」で処理します。

損害保険料

事務所の火災保険、自動車保険、賠償保険などです。
役員や従業員を被保険者とする掛捨て型の生命保険に加入した時や、会社の店舗や事務所、自動車の損害保険料を支払った場合などです。
積立タイプの保険では、返戻金を受け取ることができますが、その際には一部または全部を「保険積立金」という勘定科目で、資産として計上します。

消耗品費

文房具、電球、伝票などの事務用品や10万円以下の備品などの費用です。
事務作業で使用する文房具等は、「事務用品費」で処理する場合もあります。
応接セット、テーブルとイスなど、耐用年数が10年以上で、所得価額が10万円以上の場合には「工具器具備品」として計上します。一括償却資産として処理することも可能です。

外注工賃

外部業者に委託した工事、加工、デザイン、ホームページ作成費用などの費用です。
業務の一部をアウトソーシングした費用も外注費です。
ただし、専門性の高い業務を、税理士や弁護士、司法書士等に依頼した場合は「支払手数料」となり、販売促進のために商品サンプル等を製作した場合には「販売促進費」となります。

貸倒損失

取引先の経営状況が悪化したなどで、売掛金、未収金、貸付金などの回収不能となった損失金のことです。
税法上、「回収可能性がほとんどない」と判断される場合とは、以下のようなケースです。

○債権の全部または一部が法律上消滅する場合
○債務者の資産状況、支払能力等からみて、回収不能となった場合
○売掛債権について、取引停止後一定期間弁済がない、または回収費用が債権の額をこえるため、貸倒れとなる場合

修繕費

事務所や店舗、自動車、パソコンなどの修理費や、ビルやエレベーターなどの定期的な保守点検費用などの費用です。
リース資産の修理やメンテナンスに係る費用も、修繕費として計上します。
資産の価値を向上させ、使用できる期間を延ばすような修繕を行った場合には、その支出は「資本的支出」となりますので、資産として計上して減価償却します。
修繕費に該当するのか、資本的支出に該当するのかの判断は難しいケースが多いのですが、税法では以下のようなケースは、修繕費とするとしています。

○20万円未満の支出または3年以内の周期で定期的に行われる場合
○明らかに資本的支出ではなく、かつ60万円未満または前期末の取得価額の約10%以下の支出の場合

福利厚生費

社内の忘年会の飲食代やスタッフのためのお茶菓子、残業食事代、慰安旅行、慶弔見舞金、従業員の健康診断費用などの費用です。
香典、残業食事代、サークル活動補助金、結婚祝い金、出産祝い金なども福利厚生費に該当します。結婚祝い金や見舞金では、一般的に領収書がありませんので、従業員等が自ら申請した慶弔見舞金申請書を元に出金伝票で処理します。
事業主自身の分は、経費とすることはできません。

雑費

来客用のお茶代、ごみ処理代、引っ越し費用など、他のどの勘定科目にも当てはまらないような、重要性のない少額の取引に使用します。
雑費の総額が多額になるのは好ましくないので、雑費で処理しているものの中に、他の勘定科目で処理すべきものがあれば、切り替えたり、独立の勘定科目を作成したりするようにしましょう。

専従者給与

青色申告では、事業を手伝う妻や子供に支払う給料を必要経費にすることができます。
このような家族を「青色事業専従者」といい、専従者給与として計上します。
なお、家族に支払った給料を必要経費とするためには、「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。

専従者控除

白色申告の場合の、妻や子どもなど事業専従者に支払う給与は、経費にすることはできません。
しかし、経費にすることはできませんが、白色事業専従者控除として、控除の対象になります。(最高86万円)
白色事業専従者控除の金額は、下記の2つの条件の低い方の金額となります。

○事業専従者が、事業主の配偶者なら86万円、配偶者以外なら専従者一人につき50万円
○この控除を行なう前の事業所得等の金額を専従者の数に1を足した数で割った金額

租税公課

個人事業税、固定資産税、不動産所得税、自動車税、登録免許税、印紙税などです。
所得税や住民税、事業税などは、「法人税、住民税及び事業税」と言う勘定科目で処理します。
延滞税や加算税など、懲罰的な性格をもつものについては、税法上、損金に算入することはできません。

利子割引料

事業資金を借り入れたときの利子などです。
支払利息を前払いした場合には、翌期以降の分を「前払費用」に振り替えます。

自宅兼事務所の場合の注意点

自宅兼事務所の場合には、家賃や水道光熱費などについて、どのくらいの割合で仕事に使っているかを計算して、経費に計上する必要があります。
これを「按分(あんぶん)」といいますが、きちんと按分すると所得税を節税することができます。

按分する経費の計算

税務署で経費として認められるのは、事業用の支出だけなので、支払っている金額のうち、事業用の部分だけが経費として認められます。
具体的には、支払った金額を100%として、「事業用60%、プライベート40%」などと分けて、経費を計上します。
水道光熱費や電話代などは、自宅を事務所にしたあとの料金から、それ以前の料金を差し引いた分を目安にします。

会計ソフトfreeeで行う確定申告

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経理/簿記の知識は必要ない

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会計ソフトって何?や、クラウド会計の導入手順などは下記の記事を併せてご覧ください。

「会計ソフトって何?「クラウド会計ソフト」って何?」を読む

「クラウド会計の導入手順と導入するメリット」を読む

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