一括償却資産とは|減価償却資産&少額資産償却制度との違い

公開日:2019年07月08日
最終更新日:2019年07月08日

目次

  1. 一括償却資産とは
    • 減価償却資産との違い
    • 少額減価償却資産の特例との違い
  2. 一括償却資産の仕訳
    • 購入した時
    • 売却した時
    • 運賃や設置費用が発生した時
  3. まとめ
    • 税理士に相談したい人
    • あわせて読みたい

この記事のポイント

  • 一括償却資産とは、20万円未満の固定資産のことをいい、税務上3年間で損金とすることができる。。
  • 帳簿上は、「一括償却資産」という勘定科目で記帳し、賃借対照表では「器具及び備品」のように、本来のその資産の内容を表す科目名で表示する。
  • 減価償却資産や少額減価償却資産との違いについて、理解する必要がある。

 

10万円以上の固定資産は、一度に費用として計上するのではなく減価償却によって毎期費用化するのが原則です。しかし、例外的にもっと短期間で償却できる方法があります。
それが一括償却資産と少額減価償却資産という処理方法です。
ここでは、一括償却資産の意味や要件、少額減価償却資産との違いなどについて、分かりやすくご紹介します。

一括償却資産とは

一括償却資産とは、20万円未満の固定資産のことをいい、税務上3年間で損金とすることができます。償却費は、取得価額の合計額×当期の月数÷36で計算します。

ただし、翌期以降に売却や廃棄処分等をしても、3年間は同じ処理で償却費を計上しなければなりません。
たとえば、18万円のPCを10台期末の最終月に購入したとします。これを一括償却資産として処理すると、「(18万×10)×12÷36=60万円」をその事業年度の償却費として損金とすることができます。
固定資産として資産計上する基準を「使用可能期間が1年以上で金額が20万円以上の資産」としている会社が多いのは、この一括償却資産の特例の適用を受けることを考慮しているからです。

減価償却資産との違い

減価償却資産とは、固定資産の取得にかかった費用の全額をその年の費用としないで、耐用年数に応じて配分し、その期に相当する金額を費用として計上するものです。

減価償却の計算方法には、定額法、定率法などがあります。
定額法とは、毎年同額の減価償却費を計上する計算方法です。
定率法とは、減価償却費が初年度ほど多く、年とともに逓減していく計算方法です。

「節税効果大!減価償却する資産、償却する方法とは」を読む

少額減価償却資産の特例との違い

少額減価償却資産の特例とは、中小企業(資本金の額が1億円以下などの法人)の場合に認められる特例で、取得価額が30万円未満の少額減価償却資産を取得した時には、その全額を損金(1事業年度あたり300万円が限度)とすることができるものです。

たとえば、先ほど述べた「18万円のPCを10台期末の最終月に購入した」というケースを少額減価償却資産として処理すると、180万円全額を取得した事業年度の償却費として損金とすることができます(2020年・令和2年3月31日まで)。

「少額減価償却資産で一括償却して節税! 」を読む

参照:国税庁「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」

減価償却資産、一括償却資産、少額減価償却資産の3つの処理方法について比較すると、以下のようになります。

一括償却資産や少額減価償却資産として処理する方が、通常の償却より損金化できるタイミングが早いので、お得であるということができます。
10万円超20万円未満(中小企業の場合には30万円未満)の資産を取得した時には、積極的に一括償却資産、少額減価償却資産の処理方法を活用するとよいでしょう。

一括償却資産の仕訳

これまでご紹介してきたように、一括償却資産とは取得価額が20万円未満の減価償却資産について、3年間で均等償却することができる処理方法です。
帳簿上は、「一括償却資産」という勘定科目で記帳し、賃借対照表では「器具及び備品」のように、本来のその資産の内容を表す科目名で表示すべきこととなります。

ここでは、一括償却資産の具体的な仕訳例について、見ていきましょう。

購入した時

「応接室にエアコンを取付け、工賃込みで15万円かかった。代金は普通預金から支払った。期末に当期分の減価償却を行った。」

①購入した時

②決算時

売却した時

「以前購入した冷蔵庫(取得価額12万円、簿価4万円、減価償却累計額8万円)を6万円で売却し、代金は現金で受け取った。」

※簿価(帳簿に記入されている数値)

運賃や設置費用が発生した時

一括償却資産には、取得のために要した費用も本体の金額と合算して処理します。
「エアコンを購入し、設置費用含め合計12万円で購入した。費用は普通預金から支払った。」

まとめ

以上、一括償却資産の意味やメリット、減価償却資産や少額減価償却資産との違いなどについてご紹介しました。
少額の資産を購入した時には、一括償却資産や少額減価償却資産で処理する方がお得になります。しかし取得価額が30万円以上の場合でも、中古の資産を購入することで耐用年数を短くすることができて、当期の税金を大幅カットすることもできます。
資産を購入する時には、節税という観点から検討するためにも、税理士に相談してから購入することをおすすめします。

税理士に相談したい人

一括償却資産の処理方法を活用した節税対策について税理士に相談したい人は、税理士検索freeeがおすすめです。

税理士検索freeeでは2,000以上の事務所の中から企業の節税対策に強い税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

あわせて読みたい

中小企業が活用できる節税対策については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
あわせてご覧ください。

「節税効果大!減価償却する資産、償却する方法とは」を読む

「少額減価償却資産で一括償却して節税!」を読む

「決算3カ月前の15個の節税対策」を読む

「中小企業の節税対策|知っておくと得をする対策まとめ」を読む

「決算3か月前に始めたい決算対策の方法|利益予測と納税予測・節税対策」を読む

月次で面談・監査にノウハウを持つ税理士を探す

地域から月次で面談・監査に実績がある税理士を探す

より細かいカテゴリから税理士を探す

人気記事

タグ一覧

業種

その他

PageTop