流動比率|意味・計算方法・判断する際のポイント

公開日:2019年11月11日
最終更新日:2019年11月11日

目次

  1. 流動比率とは
    • 当座比率との違い
    • その他の安全性を見る指標
  2. 流動比率は200%超えているとよい
    • 流動資産の中身を確認することが大切
    • 当座比率も内容の確認が大切
  3. 流動比率は本当に高いほどよいのか
    • 無借金=流動比率が高いのはベストか
    • 流動比率が100%ない時の対策
  4. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 流動比率とは、流動資産と流動負債の比率から会社の安全性を判断するための指標。
  • 基本的には流動比率は高ければ高いほどよい。
  • 長期的な視点から安全性を判断するための指標は、流動比率の他に当座比率もある。

 

流動比率とは、流動資産と流動負債の比率から会社の安全性を判断するための指標です。
この流動比率が100%ないと、資金繰りに注意する必要があります。ただし、流動比率が100%以上あったとしても、流動資産の内容が本当に価値のあるものかを確認してから判断する必要があります。

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流動比率とは

流動比率とは、流動資産を流動負債で割ったもので、貸借対照表の流動資産と流動負債の比率から、会社の短期的な安全性を判断するための指標です。
貸借対照表は、左側に流動資産、固定資産が表示されていて、右側に流動負債、固定負債、純資産などが表示されています。

流動資産
現金預金、受取手形、売掛金、棚卸資産など基本的に1年以内に現金化される資産のことです。

流動負債
買掛金、未払金、借入期間が1年以内の短期借入金などが該当します。

流動比率は、この貸借対照表の左側にある流動資産を右側の流動負債で割って計算します。

流動比率=流動資産÷流動負債×100

流動資産は、1年以内に現金化される資産であり、流動負債は1年以内に返済しなければならない負債です。安定した資金繰りを考えるなら、流動負債の額を超える流動資産を持つ方がよいということになります。

流動比率は、流動資産の額を流動負債の額で割ったものなので、流動資産の額が流動負債の額を超えているならば、流動比率は100%を超えるはずです。つまり、流動比率は、1年以内に返済すべきお金を流動資産で賄えているかを表します。
したがって、基本的には流動比率は高ければ高いほどよいということができます。

当座比率との違い

流動比率と同じように会社の短期的な安全性を見るための指標に、「当座比率」があります。当座比率は、流動資産のなかでも換金性の高い当座資産を流動負債で割ることで計算します。

当座比率=当座資産÷流動負債×100

当座資産には現金や預金のほか、売上債権(売掛金や受取手形)、有価証券などが含まれます。
つまり、すぐに換金可能な当座資金で流動負債の全額を返済できるなら、資金繰りの心配はないだろうと判断できるわけです。当座比率は、流動比率より短期の安全性をシビアに判断する指標ということができます。

その他の安全性を見る指標

流動比率や当座比率は、短期的な視点で安全性を判断するための指標でしたが、長期的な視点から安全性を判断するための指標としては、固定比率があります。

固定比率は、固定資産を自己資本で割って計算します。

固定比率=固定資産÷自己資本

固定資産とは、工場の土地や建物、機械設備などすぐに現金化されるわけではない資産が該当します。そのため、固定資産の購入資金はできるだけ借入金ではなく、株主から投資を受けたお金や会社が稼いだ利益といった、返済する必要がない自己資本で工面するのが望ましいということができるのです。

固定資産を取得するための資金が、どうしても自己資本だけでは賄えない時には、安全性の視点から見れば、できる限り長期の借入金で賄うことが重要といえます。

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流動比率は200%超えているとよい

流動比率は、一般的には200%を超えていればよい、つまり、流動負債の2倍の金額に相当する流動資産を所有していることが望ましいとされています。
これは、いざ流動資産を換金しようとした場合には、貸借対照表に計上されている帳簿価額の半額程度でしか売却できないものも含まれている可能性があるからです。

流動資産の中身を確認することが大切

流動比率は高ければ高いほどよいと先程ご紹介してきましたが、流動比率が高ければ全く心配がないというわけではありません。流動資産の内容をよく見る必要があります。
流動資産には、商品などの在庫や仮払金、短期貸付金なども含まれます。これらの資産は1年以内に資金化されるとは言いきれないものもあります。たとえば、商品などの在庫は売れなければ現金化されません。
したがって、これらの資産が大きいために流動比率が高くなっているだけという場合には注意が必要です。

当座比率も内容の確認が大切

流動比率より安全性をシビアに判断する当座比率は、100%を超えていれば安全と言われています。しかし、当座比率が高くても、当座資産に含まれる売上債権が、流動負債のなかの仕入債務と比較して極端に多額である場合には、それほど安心することはできません。
当座資産には、回収不能な売掛金などが含まれていることがあるからです。
したがって、当座比率が高い場合も、流動比率の時と同じように当座資産の内容までしっかり確認する必要があります。

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流動比率は本当に高いほどよいのか

これまで流動比率は高いほど会社の安全性は高いとご紹介してきましたが、流動負債が極端に少ないために流動比率が高くなっている場合もあります。たとえば、信用力がないために掛け取引ではなく現金決済となっている場合には、流動負債が少なくなります。その結果流動比率が高くなっている場合には、問題がありますし、事業を大きくするためには必ずしも負債がゼロであることがベストとはいえないこともあります。

無借金=流動比率が高いのはベストか

無借金経営をしている会社は、銀行などからの借入がないので、流動比率が高くなります。しかし、無借金経営が良いとされるのは、競合が少ない業種や独占企業の場合です。競合が多い業種では、無借金経営をしていては事業を拡大するのに遅れをとってしまい、競争に負けてしまうリスクがあります。

したがって、無借金経営をしているせいで流動比率がよくても、将来競争に負けてしまう可能性があるようでは、ビジネスセンスという意味ではリスクがあるともいえます。

流動比率が100%ない時の対策

流動比率が100%を超えていない時には、資金繰りに注意が必要です。
短期的な資金調達先を確保し、売上債権の回収期間を短くしたり支払いまでの期間を長くしたりするなど、決済条件の見直しをはかる必要があります。

ただし、流動比率が100%に満たない場合には、必ず安全ではないとも言い切れないケースもあります。たとえば、電力会社などは流動比率が低くなることが多いのですが、料金の回収はほぼ確実で資金化が早いので、安全性は高いと見ることができます。

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まとめ

これまでご紹介してきたように、流動比率は200%を超えているとよいとされ、100%を超えている場合には、ひとまず安心ですが、流動資産のなかに回収できそうもない売上債権がないか、使う見込みのない材料や部品はないか、短期貸付金の回収に問題はないか、などしっかり確認する必要があります。
また、流動比率が100%ない時には、早めに対策を検討することが大切です。
税理士などに相談して、売上債権の中身を確認してもらい、決済条件をどのように変更すればよいのかなど、アドバイスを求めるのもよいでしょう。

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