確定申告書Bの書き方を解説!確定申告書AとBの違いも

公開日:2018年08月01日
最終更新日:2022年07月26日

この記事のポイント

  • 確定申告書Bは、個人事業主や不動産賃貸経営をしている人などが使う用紙。
  • サラリーマンでも、雑損控除・医療費控除・寄附金控除は確定申告が必要
  • 所得控除を受けるためには「証明できる書類」として添付書類が必要になることも

 

確定申告書は、主に確定申告書A、確定申告書B、分離課税用の3種類があります。
申告書Bは、個人事業主や不動産賃貸経営をしている人などが使う用紙です。

ここでは、確定申告書Bの項目の説明と記入方法についてご紹介します。

確定申告書Bとは

確定申告書は、主に確定申告書A、確定申告書B、分離課税用の3種類があります。
申告書Aは、申告する所得が給与所得・雑所得・総合課税の配当所得・一時所得だけで、予定納税がない場合に使用する用紙です。

一方、確定申告書Bは、A様式に該当しない人が使用する確定申告書です。
通常の事業所得や不動産所得がある人はもちろん、分離課税の所得がある人や損失申告をする人も確定申告書Bを使います。

令和5年1月から申告書Aは廃止され、申告書Bに一本化されます。

なお確定申告とは、個人事業主など自分で事業を行っている人が、自身で税金を支払うための手続きのことを指します。

サラリーマンは、これらに該当する手続きを勤務先が行うので基本的には必要ありませんが、サラリーマンでも給与所得以外に所得がある人や、1年間の収入が2,000万円を超える人などは会社が行う年末調整の対象となりませんので、確定申告が必要です。
サラリーマンの場合には原則として、自分で税金を計算して税金を納める必要はありません。なぜなら、勤務先が税金の計算をして給与からその税金を天引きし、年末調整で過不足分の精算まで行ってくれているからです。

ただし、医療費を年間で10万円以上払った人や、住宅ローンを抱えている人、株取引で損失が出た人など、一定の出費や損失があった人は、確定申告をすることで、税金が戻ってくることがあります。

(1)確定申告書BとAの違い

確定申告書には、AとBの2種類があります。
確定申告書Aは、所得が給与所得や公的年金、その他の雑所得を対象とした申告書で、記入する項目数が少なくて使いやすい仕様になっています。
これに対して確定申告書Bは、記入項目が多く、どんな職種の人でも使うことができるよう工夫されています。したがって、確定申告書Bは、汎用性があり、より広い範囲をカバーするための申告書であるということができます。

確定申告書Aの方が記入する項目数が少なくて使いやすい仕様になっていますが、確定申告書Bは汎用性があるので誰でも使うことができる用紙です。
そのため、どちらを使えば分からない時にはBを使うと良いでしょう。

令和5年1月から申告書Aは廃止され、申告書Bに一本化されます。

申告する所得の種類が給与所得、雑所得、配当所得、一時所得だけの人(ふるさと納税を行ったり医療費控除を受けたりしたいサラリーマン)は確定申告書A、それ以外の所得がある人(個人事業主など)は確定申告書Bを使用します。

各所得は、合計して税金を計算します(総合課税)。
ただし、退職所得や山林所得、株取引、FX取引のように、所得によっては他の所得とは区分して計算しなければならない場合もあります(分離課税)。
分離課税をしなければならない所得がある時には、「申告書第三表(分離課税用)」という用紙も必要になります。

(2)確定申告書Bの基本は第一表・第二表

確定申告書Bは、基本的には第一表と第二表を使用します。
確定申告書は、最寄りの税務署や還付申告センターでもらうこともできますし、郵送してもらうこともできます。また、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。

参照:国税庁「確定申告書B」

(3)確定申告書B第三表が必要となる場合とは

山林所得や退職所得、土地建物等の譲渡所得や株式等の譲渡所得など、個別に税額を計算する分離課税の所得がある場合には、確定申告書第三表(分離課税用)の作成が必要になります。
この分離課税用の用紙を使う時は、最終的な税金計算を申告書Bで行うことになるので、申告書Bも入手するようにしましょう。

確定申告書Bの記入ポイント

確定申告書Bには第一表と第二表があります。ワンセットで考え、まずは第二表を下記の順で記入します。
確定申告書Bの作成は、先に青色申告決算書を作成しておくと便利です。青色申告決算書に記入した内容を第二表に転記し、さらに第二表の内容を第一表に転記していきます。

申告書を記入する前に、申告書の構成に合わせて再度納税額を計算するための記入ポイントを理解しておきましょう。

(1)確定申告書B第二表の記入ポイント

確定申告書B第二表の記入ポイント
〇所得の内訳
所得の種類、給与などの支払い者の名称、源泉徴収税額などを記入します。

〇総合課税の譲渡所得、一時所得に関する事項
事業所得以外の所得がある人が記入します。
収入金額、必要経費、差引金額などを記入します。

〇特例適用条文
住宅ローン控除などを受ける場合に、その特例適用条文を記入します。
特例適用条文は、下記国税庁のホームページで確認することができます。

〇配偶者や親族に関する事項
配偶者や親族のマイナンバー12桁や生年月日等を記入します。

〇事業専従者に関する事項
事業専従者がいる人が、記入します。

〇保険料控除等に関する事項
社会保険料控除とは、国民健康保険料、国民年金保険料などの社会保険料を支払った時に受けられる所得控除で、1年間に支払った全額を所得から控除することができます。
小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済掛金、確定拠出年金法の個人型、企業型年金加入者掛金、iDeCoの掛金などを支払ったときに受けられる控除で、1年間に支払った全額を所得から控除することができます。

生命保険料控除とは、生命保険、個人年金保険、介護医療保険の保険料を支払った時に受けられる所得控除です。支払金額等によって異なりますが、控除額は最高12万円です。
地震保険料控除とは、地震保険などの損害保険料を支払った時に受けられる所得控除で、支払金額等によって異なりますが、控除額は最高5万円です。

〇本人に関する事項
寡婦控除とは、自身が寡婦である時に受けられる所得控除で、控除額は27万円です(合計所得金額が500万円以下)。
参照:国税庁「寡婦控除」

ひとり親控除とは、自身がひとり親である時に受けられる所得控除で、控除額は35万円です(合計所得金額が500万円以下)。

参照:国税庁「ひとり親控除」

障がい者控除とは、本人や同一生計の配偶者、扶養親族が障がい者である時に受けられる所得控除で、障がい者1人につき27万円(同居特別障がい者以外の特別障がい者である場合には40万円、同居特別障がい者である場合には75万円)を所得から控除できます。

参照:国税庁「障害者控除」

勤労学生控除とは、本人が勤労学生である場合に受けられる所得控除で、控除額が27万円です。

参照:国税庁「勤労学生控除」

〇雑損控除に関する事項
本人や家族の資産が、災害や盗難、横領などで損害を受け、その損失額が一定額を超える場合に、その超える部分を所得から控除できます。
控除額は、以下のAとBいずれか多い方の金額となります。

(A) (損害金額+災害等関連支出の金額-保険金等の額)-(総所得金額等)×10%

(B) (災害関連支出の金額-保険金等の額)-5万円

参照:国税庁「災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)」

〇寄附金控除に関する事項
寄附金控除とは、国や公益法人などに特定の寄附金を支払った時に受けられる所得控除で、
控除額は、次のいずれか低い金額-2,000円の金額となります。

(A) その年に支出した特定寄附金の額の合計額

(B) その年の総所得金額等の40パーセント相当額

〇住民税・事業税に関する事項
確定申告から地方税を算出するための項目です。該当する欄に〇をして、金額を記入します。
前年度の開廃業については、個人事業主などで初めて確定申告をする場合には「開始」に〇をして、その月日を記入します。

(2)確定申告書B第一表の記入ポイント

確定申告書B第二表を作成したら、確定申告書B第一表にその内容を転記していきます。

確定申告書B第一表の記入ポイント
〇住所、氏名、マイナンバー
「の」と「申告書」の間に「確定」と記入し、マイナンバーを記入します。
生年月日は、明治は「1」大正は「2」昭和は「3」平成は「4」令和は「5」と記入します。
青色申告の人は「青色」に〇をつけます。

〇収入金額
該当する項目について記入します。
個人事業主は「事業所得」、不動産賃貸業は「不動産所得」となります。
個人年金や暗号資産は、雑所得の「その他」の欄に数字を記載します。
自分の所得が分からない人は、以下の記事で確認してください。

▶ 所得の種類は10種類|稼いだ方法で計算方法は変わる!

〇所得金額等
青色申告決算書の「所得金額」欄の金額を転記します。

〇所得から差し引かれる金額
該当する所得控除の欄に、控除額を記入し、所得から各控除を差し引いた金額に税金が課されます。
自身が適用される所得控除については、以下の記事で確認してください。

▶ 所得控除(15種類)と控除額の計算方法を分かりやすく

〇税金の計算
所得金額を所得税の速算表にあてはめて計算します。

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円 以上 45% 4,796,000円

該当する税額控除の欄にも、忘れずに金額を記入します。
税額控除とは、求めた税額から直接差し引くことができる控除で、大きな節税効果があります。

〇その他
公的年金等の収入がある人は、公的年金等以外の合計所得金額を記入します。
また、青色申告特別控除額を、忘れずに記入します。

〇還付される税金の受取場所
税金が還付される場合には、この欄に記入します。

(3)確定申告書Bが自動作成される「freee会計」

「クラウド会計ソフト freee会計」は、銀行口座やクレジットカードと同期することができるので、各種経費が自動で入力されます。
日付や金額だけでなく、勘定科目についても推測して自動入力する機能があり、簿記を知らなくてもすぐに利用を開始することができます。
必要事項を入力すれば、確定申告書類も自動で作成されます。
書類に記載される内容は直接編集することもできますので、記入漏れがある場合には、すぐに修正をすることができます。

▶ freee会計で行う確定申告の流れ

まとめ

確定申告書は、主に確定申告書A、確定申告書B、分離課税用の3種類があります。
申告書Aは、サラリーマンや年金を受け取っている人などが使う用紙で、申告書Bは個人事業主や不動産賃貸経営をしている人などが使います。
分離課税用は、不動産や株式を売却した人などが使う用紙です。

自分がどの確定申告書を使うのかよく確認し、ミスなく記入するようにしましょう。

確定申告書Bについて相談する

freee税理士検索では数多くの事務所の中から、確定申告書Bの作成方法について相談できる税理士を検索することができます。
また、コーディネーターによる「税理士紹介サービス」もあるので併せてご利用ください。

税理士の報酬は事務所によって違いますので、「税理士の費用・報酬相場と顧問料まとめ」で、税理士選びの金額の参考にしていただければと思います。

確定申告書の作成方法について相談できる税理士をさがす

この記事の監修者

監修者

アトラス総合事務所

会計・税務・労務・法務の専門家集団が、会社・個人事業をトータルでサポートいたします!

確定申告書には、確定申告書Aと確定申告書Bがあります(令和5年1月から申告書Aは廃止、申告書Bに一本化されます)。確定申告書は、はじめに第二表に記入し、次に第一表に転記をしていくのが、記入上のポイントです。
自営業や個人事業主、不動産所得がある人、医療費控除や寄附金控除を受ける人などは、確定申告書Bを使用します。
確定申告では、所得金額を計算し、所得金額から各種所得控除を差し引いた課税所得金額に税率を掛けて所得税額を算出します。さらに、住宅ローン控除などを税額控除し、源泉徴収された税額があれば差し引く計算を行う必要もあります。
自営業や個人事業主は、原則として毎年確定申告を行う必要がありますが、この確定申告の方法には青色と白色の2種類があります。青色申告は、その年の所得から最大65万円を差し引けるなど多くのメリットがあり、青色申告のメリットを存分に生かすと、白色申告と比較して納税額は大きく下がります。
青色申告は、白色申告と比べると申告内容が専門的かつ煩雑で、多くの情報を記入する必要がありますが、会計ソフトを活用すれば日々の収支を入力するだけで自動的に青色申告書が作成されるため、白色申告と比較してもそれほど手間は変わりません。
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