仮想通貨(ビットコイン)にかかる税金と確定申告

公開日:2019年12月25日
最終更新日:2020年03月09日

目次

  1. 仮想通貨にかかる税金
    • 仮想通貨で確定申告が必要な人
    • 税金を納めなかった時のペナルティ
  2. 仮想通貨の確定申告
    • 仮想通貨は「雑所得」で「総合課税」
    • 仮想通貨の所得計算法の明確化
    • 所得税の計算
    • 仮想通貨で損失が出た場合
    • 仮想通貨で使える節税策
    • 確定申告書の書き方
    • 仮想通貨の関係書類の保管
  3. まとめ
    • 税理士をお探しの方

ビットコインなどの仮想通貨で利益が出ている人は、確定申告が必要となる場合がありますが、仮想通貨で利益を得ても確定申告が不要な人もいます。
仮想通貨の場合は、株や投資信託、FXの確定申告の際と取り扱いが異なりますので、注意が必要です。
この記事では、仮想通貨の税金や、確定申告が必要なケース、確定申告書の書き方などについてご紹介します。

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仮想通貨にかかる税金

仮想通貨の取引で税金が発生するのは「仮想通貨を手放して利益が出た」時です。
したがって、いくら仮想通貨を購入してその通貨の価格が上がっても、その後一度も売却したり、仮想通貨で物品やサービスを購入したりしていない場合には「利益が出た」とは言えないので、税金は発生していません。
しかし、売却でも決済でも他の仮想通貨と交換した時でも、「利益が出た」場合には、基本的に税金がかかると考えましょう。

仮想通貨で確定申告が必要な人

仮想通貨は購入しても税金はかかりませんが、売却などして利益が出た場合には確定申告が必要になります。
サラリーマンなどの給与所得者でも、年間20万円以上の利益(収入から経費を差し引いたもの)が出ていれば確定申告が必要になります。また、給与所得のない専業主婦や学生などでも38万円以上の利益が出ていれば確定申告が必要です。

つまり確定申告が必要なのは、以下の(1)と(2)のいずれにも当てはまる場合です。

(1)仮想通貨で利益が出た人
①仮想通貨を売却して利益が出た
②保有する仮想通貨を別の仮想通貨と交換して利益が出た
③仮想通貨を購入した時より値上がりした仮想通貨で、物やサービスを購入した
④マイニングによる収益があった
⑤海外の取引所で取引を行った

(2)一定以上の利益がでた人
①給与をもらっている人
仮想通貨による利益(所得)+ほかの所得=20万円を超える場合
※給与所得が2000万円以上の人や2カ所以上から給与をもらっている人は、20万円以下の雑所得も含めて確定申告をしなければなりません。

②公的年金をもらっている人
公的年金による収入が400万円以下で、仮想通貨による利益(所得)+ほかの所得=20万円を超える場合
※年金受給者で年金の総支給額が400万円を超えている場合は、確定申告が必要です。

③専業主婦や学生など
仮想通貨による利益(所得)と他の所得が38万円を超えた場合
38万円を超えると所得税を払わなければならないだけでなく、扶養の配偶者控除からも外れることになります。なお、所得税は38万円以上で申告が必要ですが住民税は33万円以上で申告が必要になります。

税金を納めなかった時のペナルティ

仮想通貨による取引について「確定申告しなくても、バレないのでは」と思っている人もいるかもしれません。しかし、税務当局は取引所へ履歴の提出を求めることができますし、銀行の入出金状況も調べられますので、「バレない」ということはあり得ないと思っておいた方がよいでしょう。

確定申告をするべきなのに忘れてしまうと延滞税と無申告加算税が課されます。また、確定申告を故意にしなかったとみなされた場合には、無申告加算税に代えて重加算税が課されることもあります。
重加算税を課されてしまった場合には、最大50%のペナルティがあり、本来納めるべき税額の1.5倍の税金を納めなければならなくなることもあります。
これらの罰則は仮想通貨に限ることではありませんが、適切な確定申告を行なうことは、ペナルティを課せられないようにするためにも重要なのです。

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仮想通貨の確定申告

これまで述べてきたように、サラリーマンなど会社で源泉徴収されている人でも、所得が年間20万円を超える場合には確定申告が必要です。
また、専業主婦や学生も仮想通貨などの所得が38万円を超える場合には確定申告が必要となります。
確定申告書にはAとBがありますが、給与や年金をもらっている人は申告書Aを、個人事業主など事業を営んでいる人は申告書Bを使います。

仮想通貨は「雑所得」で「総合課税」

所得は、給与所得・事業所得・雑所得・配当所得・一時所得・利子所得・譲渡所得など10種類あり、税金のかかり方や使用する申告書が違います。

10種類の総合課税の対象となるものと分離課税の対象となるものがあり、総合課税とは、対象となるすべての所得を合計して、その合計金額が課税対象となります。
分離課税の場合には、所得の種類ごとに個別に課税されます。
事業として取引をしている場合を除き、仮想通貨で上げた利益は「雑所得」となります。
FXによる利益も同じ雑所得ですが、FXが分離課税であるのに対して、仮想通貨は総合課税である点が異なります。
仮想通貨で得た利益は「雑所得」で「総合課税」となりますので、確定申告書では「雑所得」の欄に記入し、給与所得などと合算したうえで税額を計算することになります。

仮想通貨の所得計算法の明確化

仮想通貨取引に関する課税関係については、法令上明確でない部分が多々ありました。そこで、平成30年11月に国税庁から「仮想通貨に関する税務上の取り扱いについて」が公表されています。

参照:国税庁「仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和元年12月)」

個人の所得税に関しては、仮想通貨取引によって生じた所得は原則として雑所得に区分され、売却した仮想通貨の取得価額は原則として移動平均法によって計算すること、継続して適用することを要件に総平均法で計算できることが示されています。

・移動平均法
購入の都度、平均単価を改定し、期末時点における平均単価を元に期末評価額を計算する

期末評価額=期末時点の平均単価×期末時点の数量

・総平均法
その年中で一括して期末評価額を計算する

期末評価額=(その年の購入総額+前期末評価額)+(その年の購入数量+前期末数量)×期末時点の数量

所得税の計算

所得税額は、仮想通貨の利益をほかの所得と合算して、下記の「所得税の速算表」の「課税される所得金額」×「税率」-「控除額」で求めます(別途、復興特別所得税がかかります)。

たとえば、給与所得などがなく、仮想通貨の売却利益が200万円あったケースで見ると、所得税額は以下のように計算します。

200万円×10%-97,500円=102,500円(基礎控除などの所得控除を考慮せずに計算)

仮想通貨で損失が出た場合

仮想通貨の売買で損失が出た場合には、他の仮想通貨の利益と相殺することができます。
たとえば、仮想通貨で100万円の利益があったとしても、別の仮想通貨で20万円の損失が出ている場合には、80万円が「課税される所得金額」となります。
ただし、同じ雑所得でも、FXによる損益は分離課税のため相殺できません。また、給与所得など他の種類の所得との相殺も不可です。繰越控除もできません。

仮想通貨で使える節税策

仮想通貨取引では、実際にかかった必要経費を費用として計上することができます。
たとえば、仮想通貨に関する書籍代やセミナーへの参加費は、経費として収入から差し引くことができます。
この他、税理士等と契約していて報酬を支払っている場合には、その報酬は必要経費となります。
必要経費を計上することで、その分所得を少なくして節税になるので、これらの必要経費はしっかり計算をしておきましょう。

なお、仮想通貨による利益が大きくなった場合には、法人化も検討してみましょう。
個人の所得税は累進課税で、住民税と合わせると最大55%ですから、どれだけ仮想通貨で利益を得ても、大半が税金で持っていかれることになってしまいます。
個人の所得税と比較すると法人税の税率は低く、所得が800万円までなら15%、800万円を超えても23%です。
法人化すべきか否か判断がつかないという場合には、仮想通貨による税務や法人化の手続き等についてサポートをしてくれる税理士に、一度相談してみることをおすすめします。

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確定申告書の書き方


仮想通貨で得た利益は「雑所得」となります。
まず第二表の「所得の内訳」の欄に「雑(その他」と記入し、取引所の名前と収入の金額を記入します。仮想通貨の場合には、源泉徴収されないので、「0」と記入します。


第二表の「雑所得(公的年金等以外)、総合課税の配当所得・譲渡所得、一時所得に関する事項」の各「所得の種類」の欄に「雑(その他」と記入し、取引所の名前・収入の金額・必要経費の額を記入します。


確定申告書第一表の収入金額等の欄の「雑/その他」の欄に、収入の金額を記入します。


確定申告書第一表の所得金額等の欄の「雑/その他」の欄に、収入から必要経費を差し引いたもの金額を記入します。

仮想通貨の関係書類の保管

確定申告の際に提出する必要はありませんが、確定申告をしてから5年間は、仮想通貨の取得金額や売却金額が分かる書類は、きちんと整理して保管しておきましょう。

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まとめ

  • 売却でも決済でも交換した時でも、「利益が出た」場合には、基本的に税金がかかる
  • 仮想通貨は「雑所得」で「総合課税」である
  • 仮想通貨の利益について確定申告をしないと延滞税と無申告加算税が課されることがある

以上、仮想通貨にかかる税金と、確定申告書の書き方についてご紹介しました。
ただでさえ確定申告は難しいうえに、仮想通貨はどこで利益が出たとするのかという点を判断する必要もあります。
また、節税対策として法人化するタイミングなどについても判断が難しいことがあるでしょう。
不明点や疑問点は税理士に相談して、節税対策や確定申告を行なうことをおすすめします。

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