個人事業主の青色申告決算書とは(収支内訳書との違い)

公開日:2019年12月25日
最終更新日:2019年12月25日

目次

  1. 青色申告決算書とは
    • 収支内訳書との違い
  2. 青色申告のメリット(白色申告との違い)
    • 特別控除がある
    • 家族への給与を経費にできる
    • 繰越控除ができる
  3. 青色申告決算書
    • (1)損益計算書
    • (2) 「売上」「仕入」などの内訳
    • (3) 「減価償却」などの内訳
    • (4) 貸借対照表
  4. まとめ
    • 税理士をお探しの方

この記事のポイント

  • 青色申告決算書とは、確定申告を青色申告で行う際に必要となる書類。
  • 白色申告の時に必要となるのは、「収支内訳書」。
  • 青色申告の方がさまざまな税制上の特典があり、税負担を軽減させることができる。

 

個人事業主は、基本的に確定申告をしなければなりません。
確定申告とは所得税を納めるために必要な手続きで、個人事業主の場合は、サラリーマンと違って自分で税額を計算して納税手続きを行います。
確定申告には青色申告と白色申告がありますが、青色申告決算書とは、青色申告を行なう時に確定申告書と一緒に提出をする書類です。

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青色申告決算書とは

青色申告決算書とは、確定申告を青色申告で行う際に必要となる書類です。
個人事業主などの事業者の所得は、収入金額からその収入を得るためにかかった必要経費を差し引いて計算することになります。

個人事業主が青色申告を行なう時に必要となる書類は、主に以下の通りです。

・確定申告書B
・青色申告決算書
・各種控除証明書
・取引先からの支払調書(源泉徴収されている場合)

収支内訳書との違い

前述したとおり、確定申告には青色申告と白色申告がありますが、青色申告の時に必要となるのが「青色申告決算書」で、白色申告の時に必要となるのが「収支内訳書」です。
どちらも収入や売上原価、経費の内訳などを記入するものですが、収支内訳書は青色申告決算書と比較すると、記入する項目も少なく簡単に作成することができます。

収支内訳書

青色申告決算書

「収支内訳書の書き方を分かりやすく解説(サンプル付)」を読む

ただし青色申告の方が、さまざまな税制上の特典(※後述)があり、これらの特典を常時に利用すれば、かなり税負担を軽減させることができます。
したがって、個人事業主など毎年継続して確定申告を行なう人は青色申告をした方が、節税対策になります。

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青色申告のメリット(白色申告との違い)

事業を行っている人であれば、できるだけ収入を多くして納める税金は少なくしたいと思うのは当然です。納める税金を少なくする節税対策の第一歩が「青色申告」です。
青色申告の場合、白色申告では認められない支出を必要経費とすることができるなど、さまざまな特典があります。

特別控除がある

青色申告の最も大きなメリットは、所得から無条件で65万円または10万円を引ける(※65万円と10万円の2種類があるのは、帳簿のつけ方の違いによるもの)という「青色申告特別控除」です。
青色申告をするだけで所得から65万円を差し引くことができて、節税につながるのですから、ぜひ青色申告で65万円の控除額を手に入れましょう。

家族への給与を経費にできる

青色申告では「青色事業専従者」も大きなメリットです。これは、簡単にいえば、家族への給与を経費にできるという制度です。通常は家族への支払は経費の水増しにつながるとして認められません。
白色申告でも事業専従者は認められますが、配偶者で86万円、その他の親族で50万円までなので、支払った給与全額を経費にできる青色申告がお得なのは明らかです。

繰越控除ができる

開業したばかりの頃などは特に、赤字になってしまうこともあるでしょう。
そんな時、青色申告ならその損失分を翌年以降最長3年間所得から差し引くことができます(純損失の繰越控除)。

つまり、昨年赤字で今年黒字の場合、昨年の赤字の分を今年の黒字の分から差し引くことができるのです。
白色申告では、いくら赤字が出てもその年の所得税がゼロになるだけで、次の年に黒字になれば所得税が発生するので、節税にはなりません。

ここでご紹介した以外にも、青色申告のメリットはたくさんあり、細かいものも含めれば50以上あると言われています。
青色申告では、複式簿記形式で帳簿を作成し、青色申告決算書を完成させて確定申告をしなければなりませんが、会計ソフトを使えば難解な複式簿記の帳簿作成もスムーズに行うことができます。
さらに、ネットバンキングやクレジットカードと連携させれば、日々の記帳作業はほぼ自動化させることができ、青色申告決算書や確定申告書も簡単に作成することができますので、ぜひ挑戦してみてください。

「会計ソフトって何?「クラウド会計ソフト」って何?」を読む

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青色申告決算書

青色申告書は、4ページで構成されています。
すべての欄に記入する必要はなく、当てはまる部分だけ書けばよいことになっています。
2ページ目、3ページ目から書き始め、その作成が終わったら1ページ目の損益計算書に転記し、最後に4ページ目の貸借対照表に進むと、記入しやすいでしょう。

(1)損益計算書

1ページ目表は損益計算書です。
1年間の所得金額の集計のための一覧表です。
売上高(本業で獲得した収益)、経費などが分かるようになっています。

① 売上金額・売上原価
売上に関する数字です。「売上(収入)金額」は、一年間の総収入であり、2ページ目「月別売上(収入)金額及び仕入金額」の「売上(収入)金額」の計の金額を記入します。
「仕入金額」は「月別売上(収入)金額及び仕入金額」の「仕入金額」の計の金額を記入します。

② 経費
経費を記入します。
勘定科目の名前が書かれていますので、決算整理後の経費を勘定科目ごとに転記します。
減価償却費については、3ページ目「減価償却費の計算」の「(リ)本年分の必要経費算入額」の計の金額を記入します。

③ 各種引当金・準備金等
繰戻額等の「貸倒引当金」の部分には、前年に計上して今年回収した貸倒引当金の額を記入します。
貸倒引当金とは、取り立てができないなど将来の損失を見込んで経費として計上するものです。
繰入額等の「貸倒引当金」の部分には、2ページ目「貸倒引当金繰入額の計算」で計算した、今年新たに計上する貸倒引当金の額を記入します。
「専従者給与」には、事前に届出を出した事業専従者に支払った給与を記入します。

④青色申告特別控除額
複式簿記で帳簿を作成した方は、「青色申告特別控除額」に65万円と記入します。
単式簿記で記帳した方は、10万円となります。

(2) 「売上」「仕入」などの内訳

1ページ目の裏(2ページ目)は、損益計算書に記載する金額のうち、「売上」「仕入」「給料賃金」「専従者給与」「青色申告特別控除」「貸倒引当金」の項目の内訳を記入します。

① 月別売上(収入)金額及び仕入金額
月別の売上金額と仕入金額を記入します。それぞれの合計額を、1ページ目の「売上(収入)金額」と「仕入金額」の欄に記入します。

② 貸倒引当金繰入額の計算
貸倒引当金に計上した金額を計算します。合計額を1ページ目の繰入額等の「貸倒引当金」に記入します。

③ 給与賃金の内訳
従業員がいる場合には給与の詳細を書きます。記載するのは、月々の給与の合計と賞与、源泉徴収額です。
合計値は、1ページ目の「給料賃金」に記入します。

④ 専従者給与の内訳
通常の従業員とは分けて、青色事業専従者(家族)の給与をここに記入します。1ページ目の「専従者給与」にも記入します。
※青色事業専従者の給与を経費に算入するには、事前に届出が必要です。

⑤ 青色申告特別控除額の計算
65万円控除を受ける場合は、「青色申告特別控除額」の欄に65万円と記入します。

(3) 「減価償却」などの内訳

2ページ目表(3ページ目)は、2ページ目と同様に「減価償却費」「利子割引料」「地代家賃」「税理士報酬等」「特殊事情」の項目の内訳を記入します。

① 減価償却費の計算
減価償却の計算の詳細を記入します。
定額法の場合は、取得価額と同じ額を記入します。

② 利子割引料の内訳
知人からの借入金があれば、その内容と利子を記入します。
金融機関からの借入れや車のローンは記載しません。

③ 地代家賃の内訳
家賃や駐車場料金などについて記入します。プライベートと兼用の場合は按分割合を明記する。

④ 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
税理士や弁護士に支払った報酬を記入します。

⑤本年中における特殊事情
「開業年のため備品を多めに購入した」など特別な支出があった場合などに記入します。
経費の金額が大きく増えていたり、いわゆる「儲け」の割合である粗利益率(売上から売上原価を引いた利益の金額÷売上高)が大きく変動したなどの変化が見つかったりしたら、その理由を記入します。

(4) 貸借対照表

2ページ目裏(4ページ目)は、貸借対照表です。期首(1月1日もしくは事業開始日)および期末(12月31日もしくは廃業日)の財産の内訳を記入します。

① 資産の部
この欄は資産の部といい、自分の事業の資産の状況を記載します。「棚卸資産」が1ページ目「売上原価」の「期末商品(製品)棚卸高」と対応しているかを確認しておきましょう。

② 負債・資本の部
この欄は、負債(借入金、買掛金)と資本(元入金、事業主貸)を記載します。
「資産の部」(左側)と「負債・資本の部(右側)の合計は必ず一致させます。
一致しない場合は、差額を「事業主貸」あるいは「事業主借」と処理して一致させます。
③ 製造原価の計算
製造業の場合だけ、この欄を使います。

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まとめ

以上、青色申告決算書についてご紹介しました。
青色申告決算書は、1年間の収支をとりまとめ、償却資産の耐用年数を確認しなければならないなど、面倒な作業が多くありますが、会計ソフトp>「会計ソフトfreee」

なら、面倒な1年分の経費の入力も、銀行口座やクレジットカードを同期すれば自動で入力できますし、青色申告決算書もほぼ自動で作成することができます。また、税理士に依頼するのもおすすめです。

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